BY EMI ARITA

“テキスタイルから発想する”をコンセプトに、天然素材を活かしたナチュラルで軽やかな衣服を提案する、イッセイ ミヤケの「HaaT」。7月1日(火)から京都の「ISSEY MIYAKE KYOTO | KURA」と、東京の「ISSEY MIYAKE GINZA | CUBE」で同時開催される『HaaT特別展示「TIMELESS」』は、「HaaT」のインド製シリーズ「HaaTH」の原点となる、「ASHA BY MDS」に焦点をあてた特別展。写真や映像を交えながら、日本とインド、双方のクラフトマンシップを丁寧に落とし込んだ衣服や小物で魅了する「HaaT」の軌跡を辿っていく。

PHOTOGRAPHS : ©︎ TOMIO SEIKE
「ASHA BY MDS」は、インド・アーメダバッドに拠点を置く工房との協働で1984年に誕生。現地の天然素材と繊細な伝統技法を活かした服づくりを行い、豊かさと心地よさを兼ね備えた衣服を提案してきた。その後、「ASHA BY MDS」のものづくりは、2000年に始動した「HaaT」へと継承。インドの卓越したクラフトマンシップと現代の感性が共鳴する、インド製シリーズ「HaaTH」には、今も「ASHA BY MDS」の魂が息づいている。
今回の特別展の会場では、当時アートディレクターを務めた成瀬始子より譲り受けた、1988年制作のビジュアルブック『ASHA BY MDS』より、写真家・清家冨夫の写真作品が抜粋して展示するほか、職人たちの手仕事に宿る技と時間、繰り返される所作ににじむ思考の痕跡を記録したドキュメント映像も上映。さらに、同書に登場する衣服の一部が、復刻販売される。空間ディレクションは野間真吾が手がけている。
インドの風土と生活に根ざした技術、素材への深い理解から生まれたテキスタイルやクラフトマンシップ……と、「ASHA BY MDS」から「HaaT」へ受け継がれてきたものづくりの精神。その軌跡を辿ることで、「HaaT」の魅力を再認識できるはずだ。ぜひこの夏、各会場へ足を運んでみてほしい。
HaaT特別展示「TIMELESS」
ISSEY MIYAKE KYOTO│KURA
住所:京都府京都市中京区柳馬場通三条下ル槌屋町89
会期:2025年7月1日(火)〜8月28日(木)
ISSEY MIYAKE GINZA│CUBE
住所:東京都中央区銀座4-4-5
会期:2025年7月1日(火)〜8月28日(木)
イッセイ ミヤケ
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