お皿のなかの景色が鮮やかに変化する様子に、わくわく心躍る一皿。煮込んだ鶏挽き肉が出汁となって味わい深く、ビタミンもたんぱく質もしっかり摂れる。目も舌も喜ぶ、緑の魔法のスープをご紹介

RECEPI BY TOMOKO NAGAO, PHOTOGRAPHS BY TAKAKO HIROSE, TEXT BY MIKA KITAMURA

画像: 緑の島にのったゆでたまごにスプーンを入れて......

緑の島にのったゆでたまごにスプーンを入れて......

画像: とろ~り、たまごが割れたら黒胡椒をひきかけ、春色のハーモニーをいただきます!

とろ~り、たまごが割れたら黒胡椒をひきかけ、春色のハーモニーをいただきます!

春の風味満載。鶏挽き肉の旨みが
野菜の風味を引き立てる

 ほろ苦さと春らしい淡い風味が立ち昇る、鮮やかな緑色のポタージュ。まず、鶏挽き肉とじゃがいもの白いスープに、緑野菜のペーストを加え、混ぜてグリーンに。さらに取り分けておいた緑のペーストをトッピング。半熟卵をのせ、レモンの皮も削りかけるので、柑橘の清々しい香りも満喫できる。

 鶏挽き肉とじゃがいものポタージュ+緑のペーストと、2つのプロセスがあるため、手間がかかると思われるかもしれない。でも、緑のペーストを作り置きしておけば、あっという間に仕上げられて、華やかで深みのあるスープに出合える。

「緑のペーストを作るには、前もって野菜を軽くゆでておくに限ります。多めに作って冷蔵もしくは冷凍保存しておきましょう」と長尾智子さん。キャベツは甘みとボリュームアップのための野菜。今回は菜の花とほうれん草を用いているが、小松菜、ケール、ブロッコリーなどを、キャベツと組み合わせてもよい。

 長尾さんのゆで卵は半熟でとろ〜り。黄身はとろんとした感じの絶妙なゆで加減。「短い時間でやわらかめに仕上げ、水に浸けたままゆっくり冷ますのがコツです。手順として、最初に卵をゆでましょう」。

<材料4〜6人分>

【緑のペースト】
 ほうれん草 1束
 菜の花 1/2束
 春キャベツ 1/4株
 オリーブオイル 小さじ2
【鶏挽き肉とじゃがいものスープ】
 鶏挽き肉 約150g
 新じゃが 4個/皮をむいて半月に切り、軽く水にさらす
 玉ねぎ 1/2個/皮をむいて角切りに
 にんにく 1片/粗みじん切りに
 無塩バター 20g
 牛乳 約200ml
卵 1人1個/常温に戻しておく
塩、こしょう 各少々
レモンの皮 適量

画像: 卵は熱湯に入れて6分ゆでる。軽くひびを入れ、たっぷりの冷水に取る。そのままスープができるまで水に浸けておく。

卵は熱湯に入れて6分ゆでる。軽くひびを入れ、たっぷりの冷水に取る。そのままスープができるまで水に浸けておく。

画像: 鍋にお湯を沸かし、菜の花、キャベツ、ほうれん草をそれぞれ軽くゆで、冷水に取り、水気を絞ってから粗く刻む。

鍋にお湯を沸かし、菜の花、キャベツ、ほうれん草をそれぞれ軽くゆで、冷水に取り、水気を絞ってから粗く刻む。

画像: 鶏挽き肉のスープを作る。鍋にバターとにんにくを入れて弱火にかけて炒める。にんにくの香りが立ってきたらじゃがいもと玉ねぎ、鶏挽き肉を入れ、木べらでほぐしながら炒め合わせ、途中で軽く塩を振る。水約200ml(材料外)を加えて蓋をし、野菜がやわらかくなるまで弱めの火加減で15分ほど蒸し煮する。

鶏挽き肉のスープを作る。鍋にバターとにんにくを入れて弱火にかけて炒める。にんにくの香りが立ってきたらじゃがいもと玉ねぎ、鶏挽き肉を入れ、木べらでほぐしながら炒め合わせ、途中で軽く塩を振る。水約200ml(材料外)を加えて蓋をし、野菜がやわらかくなるまで弱めの火加減で15分ほど蒸し煮する。

画像: ポタージュの材料を煮ている間に緑のペーストを作る。フードプロセッサー(ミキサーでも)に3種類の緑の野菜を入れ、塩少々とオリーブオイルを加えて、粗いペースト状になるまで攪拌する。ボウルに移し、フードプロセッサーは洗っておく。

ポタージュの材料を煮ている間に緑のペーストを作る。フードプロセッサー(ミキサーでも)に3種類の緑の野菜を入れ、塩少々とオリーブオイルを加えて、粗いペースト状になるまで攪拌する。ボウルに移し、フードプロセッサーは洗っておく。

画像: ポタージュのじゃがいもと玉ねぎがやわらかくなったら、フードプロセッサーに入れ、ピュレ状になるまで攪拌する。

ポタージュのじゃがいもと玉ねぎがやわらかくなったら、フードプロセッサーに入れ、ピュレ状になるまで攪拌する。

画像: ピュレを鍋に戻し、牛乳を加え、水50~80ml(材料外)を少しずつ加えて濃度を調節し、弱火で温める。

ピュレを鍋に戻し、牛乳を加え、水50~80ml(材料外)を少しずつ加えて濃度を調節し、弱火で温める。

画像: 緑のペースト1/2量を加えて混ぜる。

緑のペースト1/2量を加えて混ぜる。

画像: 緑のポタージュを器に盛り、中央に緑のペーストを置く。

緑のポタージュを器に盛り、中央に緑のペーストを置く。

画像: 緑のペーストの上にたまごを乗せ、仕上げにレモンの皮を削りかける。

緑のペーストの上にたまごを乗せ、仕上げにレモンの皮を削りかける。

1度作ればいいこといっぱい、緑のペースト

 ゆでた野菜に少しのオリーブオイルと塩を加え、フードプロセッサーで攪拌しただけの緑のペースト。このスープ以外にもいろいろ使えるので、多めに作って保存しておこう。
 ポテトサラダに加えたり、クリームチーズと混ぜてスプレッドにしてパンに塗り、トーストにしたり。カリカリに焼いたベーコンを加えてパスタのソースに。卵に混ぜてオムレツに。ゆで卵にそのままかけてもよいし、お粥のトッピングとしてもよい。だしでのばし、すり流しのようにしても、と応用自在。
「このような濃いめの『素』があると何かと使えます。保存袋に入れ薄く平らにして冷凍し、必要量だけ割って使うと便利です」。
 1度作れば、春の味が何度も楽しめる。

画像: 緑のペースト。今回はフードプロセッサーで攪拌したが、ミキサーでも、ハンドミキサーでもOK。

緑のペースト。今回はフードプロセッサーで攪拌したが、ミキサーでも、ハンドミキサーでもOK。

画像: 緑のポタージュにパンを添え、最後までおいしく食べて「ごちそうさま!」

緑のポタージュにパンを添え、最後までおいしく食べて「ごちそうさま!」

画像: 長尾智子 フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/) も好評。 公式サイトはこちら 公式インスタグラムはこちら

長尾智子
フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/) も好評。
公式サイトはこちら
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