TEXT & PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO
北野天満宮前「中村製餡所」

つやつやの京都丹波大納言つぶあん500gにもなか皮10組がついた「丹波セット」¥1,800
もなか皮はプレーンとほうじ茶があり、ミックスすることも
「中村製餡所」は、北野天満宮から徒歩5分、大将軍商店街にあるあんこ屋さんだ。あんこ屋さんと言っても店舗はなく、工場の一角であんこが直売されている。
明治41年の創業時からあんこの製造・卸売を行い、当初は小売りを行っていなかったが、ご近所さんからの「ちょっと分けてほしい」という声から今のスタイルになったという。

ガレージ横の事務所に声がけし、あんこを購入する
販売されているあんこは、つぶあん、こしあん、白こしあん、丹波大納言つぶあんの4種類。丹波大納言つぶあんは、見た目もつやつやで、食べるとふっくら。しっかり甘いが、小豆の風味が引き立っている。こしあんや白こしあんはこっくりなめらか。圧力釜を使うと時短になるが小豆の風味が落ちてしまうため、じっくり時間をかけて火入れし、炊き上がった後は裏ごし、さらに何度も水にさらして雑味をとっていく。原材料は小豆と砂糖のみとシンプルに、手間暇かけた味を楽しめる。

ラッピングも素朴。こしあんの原材料は砂糖と小豆のみ
もなか皮とのセット販売もあり、もなかで食べる場合は、アイスクリームやイチゴ、ナッツなど、好きな具材を加えても。
つぶあんは、湯を少し加えておぜんざいにしたり、あんバタートーストを作ったり、使い方はいろいろ。
「あんだけで食べる方も多いですよ」と、中村さん。えー、あんこだけではさすがに......と思うが、気づけば、スプーンでパクパクと。甘ったるさや雑味がないので、あんこだけで食べてもおいしい。

北海道十勝産こしあん500gともなか皮10組入り「こしあんセット」¥1,700
あんこは毎朝4時から製造をはじめ、開店時間は8時と朝が早い。「和菓子屋さんが餡を炊かはる前に生あんを持っていかなあかんから、あんこ屋の朝は早いんです」と、4代目の中村吉晴さん。
生あんとは、小豆を炊き、裏ごしをして、水にさらして作る砂糖が入っていないこしあんで、和菓子店で餡を作る際、仕入れた生あんに砂糖や水飴を入れて作ることも多いという。

あんこは500gで販売。左からこしあん¥900、白あん¥900、丹波大納言つぶあん¥1,000
現在も和菓子店や飲食店への卸しをメインにしているため、店頭販売は数量限定に。予約販売もなく、早い時には昼過ぎには売り切れてしまうとこともあり。あんこは1パック500gで2パック買うとずっしり重いが、「帰ったらおいしいあんこが食べられる」と思うとその重みすら愛おしく感じられる。

“あん”の看板が目印
「中村製餡所」
住所:京都市上京区一条通御前通西入ル大東町88
営業時間:8:00〜17:00(売り切れ次第終了)
定休日:日曜、水曜
TEL. 075-461-4481
公式サイトはこちら

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント
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