BY NANCY HASS, TRANSLATED BY G.KAZUO PEÑA(RENDEZVOUS)
「ジャイプールのアンベール城の『鏡の間』は、花のジュエリーをつくる際のインスピレーションの宝庫です。光をあてると、動いているかのように見えます」
「この写真は、マン・レイが1930年代にマハラジャのホールカル2世を撮ったもの。彼は、オックスフォード大学で教育を受け、南カリフォルニアにモダニズム様式の邸宅を建てたことでも知られています」
(写真左)「エメラルドのネックレスをしている私は、確か7歳くらいだったかな。私は、父のお気に入りのモデルのひとりでした。ひとつの商品をさまざまなサイズの人に合わせるとどう見えるのか、確認するためです。当時は『なんでこんなことさせられなきゃいけないの?』と思っていました」
(写真右)「インド占星術で使われるナヴァラトナの9つの宝石を私なりに解釈したものです。新生児にはお守りとして、これらの宝石が与えられるのです」
1799年に建てられたハワ・マハルはジャイプールを代表する建築物。王妃や夫人たちは外を眺めることができるが、外から中が見られないように、格子の窓がはめられている。
「カスリワル家が所有する車のコレクションのほとんどは、インドが1947年にイギリスから独立したのち、現金を調達する必要があったマハラジャたちからひそかに買い取ったもの。私が驚嘆するのは、戦時中にもかかわらず、ドイツでは1939年にメルセデスの右ハンドル(※敵国である英国連邦向け)を作っていたということです」