京都生まれ、京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!そんなアマジュンこと天野準子の絶品満腹口福アドレス。古くから喫茶文化が根付く京都は、全国的にもみても喫茶店やカフェが多い街であり、今なおコーヒースタンドや焙煎所も増えている。さまざまな店のスタイルがあるなかで、11月は、“コーヒーと○○○な店”を紹介。第2弾はコーヒーとパンの店「コロラド コーヒー マスサン」へ!

TEXT & PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO

二条城前「コロラド コーヒー マスサン」

画像: タマゴトーストとコーヒーのセット¥1,400

タマゴトーストとコーヒーのセット¥1,400

 二条城前に店を構えて52年、1972年創業の喫茶店「コロラド コーヒー マスサン」。
「コロラド コーヒー」は、京都・北白川に本店を構えるコーヒー豆の焙煎・卸し会社「ワールドコーヒー」が展開するコーヒーチェーン店ながら、こちらは個人経営の特別枠。
「うちのおばあちゃんがワールドコーヒーの社長さんと知り合いで、コロラドコーヒーをチェーン展開するから一号店をやらないかって言われて、店を始めたようです」と、三代目・熊谷建太朗さん。そのため、店名には、創業者・熊谷増子さんが親戚内で呼ばれていた愛称“マスサン”がつけられている。

画像: 60席も有する広々とした店内。壁には、創業者・増子さんが手がけたレリーフが飾られている

60席も有する広々とした店内。壁には、創業者・増子さんが手がけたレリーフが飾られている

コーヒーも、通常の「コロラドコーヒー」ではコロラドブレンドを使用しているが、こちらでは、マスサンオリジナルブレンドを提供。コロンビアやブラジルなど7種類の豆をブレンドし、京都の老舗喫茶店に多いコクの際立つ深煎りで、創業時はミルクと砂糖を入れて飲むのがデフォルトだったそう。

画像: アイスコーヒーも以前はミルクとシロップ入りで提供していたそう。¥500

アイスコーヒーも以前はミルクとシロップ入りで提供していたそう。¥500

画像: 1972年の創業時、人気を博していたサイフォン式コーヒー。2代目が今もサイフォンで淹れてくれる

1972年の創業時、人気を博していたサイフォン式コーヒー。2代目が今もサイフォンで淹れてくれる

 店は、増子さんから息子さん夫婦に受け継がれ、孫の建太朗さんが家業に入ってからは、「店で出すサンドイッチを自家製パンで作りたい」と、店奥に本格的なパン工房も誕生した。

画像: 2003年に作られたガラス張りのパン工房。午前中に訪れると、3代目・建太朗さんがパンを作る様子を見ることも

2003年に作られたガラス張りのパン工房。午前中に訪れると、3代目・建太朗さんがパンを作る様子を見ることも

「店で出すために作っているので、そんなにいろいろなパンはないですよ」と、建太朗さんは控えめに言うが、店の入り口にはベーカリーコーナーが設けられ、昔懐かしい菓子パンや惣菜パンが並んでいる。
 店で出すサンドイッチには、角食パンとトースト用のふんわり山型に焼き上げたイギリスパンの2種類を使用。イギリスパンはトーストすることで、より香ばしく、こんがり色づいた山型部分や耳までおいしい。一番人気のたまごトーストは、卵にはまったく味をつけず、マーガリンで焼き上げるのみ。お好みで卓上の塩を振って食べるのだが、卵の味とパンの味がダイレクトに感じられる。

画像: 卵を3つ使い、4枚切りのイギリスパンを2枚使ってサンド。ボリューム満点のタマゴトースト¥1,000

卵を3つ使い、4枚切りのイギリスパンを2枚使ってサンド。ボリューム満点のタマゴトースト¥1,000

  焼かずに使う角食パンは、キメが細かく、しっとり。サンドイッチにした際に具材の食感や味わいをひきたて、口溶けも抜群だ。

画像: キメが細かく色白のべっぴんさん。ハムサンド¥900

キメが細かく色白のべっぴんさん。ハムサンド¥900

画像: 焼き上がったばかりのパニーニ用の通称“白パン“

焼き上がったばかりのパニーニ用の通称“白パン“

 イートイン用には、イギリスパンや角食パンのほか、カスクート用のバゲットやパニーニ用の通称白パン、ランチのパスタに添えるパンも焼かれている。
 パンまでおいしいサンドイッチと深煎りコーヒーは朝の目覚めのベストコンビ。朝7時から営業していてるので、京都旅のスタートにもおすすめです。

画像: 二条城に近く、外国人ツーリストで半分以上を占めることも多いそう

二条城に近く、外国人ツーリストで半分以上を占めることも多いそう

「コロラド コーヒー マスサン」
住所:京都市中京区東堀川通御池上ル押堀町40 
営業時間:7:00〜18:00(17:30LO)
定休日:木曜
TEL. 075-231-2992
公式サイトはこちら

画像: 天野準子 生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

京都人・天野準子の「これ、おいしいから食べよし」記事一覧へ

▼あわせて読みたいおすすめ記事

T JAPAN LINE@友だち募集中!
おすすめ情報をお届け

友だち追加
 

LATEST

This article is a sponsored article by
''.