BY YUKIKO HIRANO

エリンギに個性的なアルザスワインを合わせて、奥深い味わいの魅力を再発見!
1990年代から日本で栽培されるようになり、あっという間に食卓に浸透したエリンギ。栽培もののエリンギは通年流通しているが、やはり秋になると消費量、流通量もピークを迎える。「エリンギの魅力はコリコリ、シコシコした食感ですね。そこを生かしつつ、少し変化球のワインを合わせてみました。今回選んだワインはアルザスのリースリングにミラベル(黄スモモ)を組み合わせた独創的なオレンジワインです。はっさくのような酸味とハーブのニュアンスがあります。身近なきのこのエリンギには、ワインでアクセントをつけてみるのもいいですね」(平野さん)
レシピ1:エリンギのピクルス
ピクルスにエリンギ? この歯ごたえが後をひく。炒めて作るレシピは調味料も少なく、あっという間にできあがり!

ピクルスには、ほんのりとした揮発酸を感じるようなワインを合わせると大ハマり
<材料 2~3人分>
エリンギ4本、れんこん150g、オリーブオイル大さじ1、コリアンダーシード小さじ1/2、赤唐辛子1本
A [米酢1/2カップ、砂糖大さじ2、塩小さじ1/2、水 1/2カップ]
<作り方>
1 エリンギは乱切り、れんこんは皮をむき、半割り、大きいものは4つ割りにして3〜4ミリ厚さに切る。酢水に5分ほどさらした後、水気をよく切っておく。Aを混ぜ合わせておく。
2 フライパンにオリーブオイル、コリアンダーシード、赤唐辛子を入れて熱し、れんこんを加えて中火で炒める。すき通ってきたら、エリンギを入れてさっと炒め合わせ、Aを加えてひと煮立ちさせ、バットなどに空けて冷ます。冷めたらすぐ食べられる。4〜5日保存可能。

米酢を使いマイルドな酸味に。エリンギとれんこん、異なる食感も絶妙
レシピ2:エリンギステーキ
じっくりと焼き色をつけて焼くと、歯ごたえの良さも増す。オレンジの泡を合わせたら、初秋のごちそう料理に!

バター醤油×バルサミコ酢の香ばしさを、オレンジワインでさらに豊かに
<材料 2人分>
エリンギ大2本、にんにく1かけ、イタリアンパセリ適量、バター大さじ1、醤油小さじ1、バルサミコ酢小さじ1、黒こしょう少々
<作り方>
1 エリンギは縦半分に切る。にんにくは薄切りにし、イタリアンパセリは粗く刻む。
2 フライパンにバターとにんにくを熱し、エリンギの切り口の面を下にして入れ、切り口がフライパンに密着するようにフライ返しで軽く押し付け、あまり動かさずに焼き色がこんがりとつくまで焼く。にんにくはよい色になったら途中で取り出す。ひっくり返して反対側も焼く。
3 醤油、バルサミコ酢を加えて絡める。
4 器に盛り、にんにく、イタリアンパセリを散らし、黒こしょうを粗く挽く。

先に切り口の面をフライ返しで軽く抑えて密着させて、こんがりと焼き上げる(写真は切り口の面を上にした状態)
【今月のお酒セレクト:ミュラー ケベルレ カジミールNV】

PHOTOGRAPHS: COURTESY OF YUKIKO HIRANO
リースリングの爽やかで引き締まった酸のワインに、ミラベルを加えたスパークリング。香りは洋梨やオレンジだが甘さは控えめ、ハーブのニュアンスや後味には出汁の旨味も感じる。カジミールとはフランスの人形劇に登場するキャラクターの名前から。「遊び心のあるワインですね。エリンギと並べてみたら不思議な世界観が生まれました。オレンジの泡は初秋にぴったり。エリンギをつまみながら、ゆっくりワインに向き合ってみるのもいいですね」(平野さん)
平野由希子さんがナチュラルワインの定期便を開始!

平野由希子さんが主宰する料理教室cusine et vin が、ナチュラルワインの定期便コースを開始。隔月にワイン5~6 本、もしくは3本のスパークリングワインが届くメンバーシップコースで構成。お届けするワインにはどんな料理が合うか、などの情報も一緒に送ってくれる。
「空前のナチュラルワインブームですが、自分で選べないという方も多くいます。不安定な部分もあるナチュラルワインはワインの状態、ボトルを空けるタイミングもとても大切です。私とスタッフが試飲をして心からおいしいと思ったワインだけをセレクトしてお届けします」と平野さん。
「週末ごはん会に合うワインを選んでほしい」「ナチュラルな野菜料理に合うワインが飲みたい」などのリクエストにもお応えできるオーダーメード感覚のコースを目指しているのだそう。
猫と旅した南仏での3週間を詰め込んだ、平野さんの新著が発売中
「カブルスピーヌ村は、南仏にある人口100人ほどの小さな村。カフェもなければスーパーもパン屋もない。何にもないけど、雄大な自然とたくさんの猫に出会える美しいところ。そんな村を愛猫クミンとともに訪問してみた」ーー
平野由希子さんが、愛猫のクミン君とともに訪れた南フランスでの3週間。築1000年の石造り古民家に滞在しながら、羊肉料理やカスレ、朝どれのさやいんげんサラダなど、新鮮な素材を使った絶品料理に舌鼓を打ち、地元の人々や近所の猫と触れ合い、自然豊かな田舎を満喫する、まるで夢のような時間を詰め込んだ一冊。ペットとともに飛行機旅をするための役に立つ情報も満載!

『南フランス 猫と旅する美しい村<私のとっておき>シリーズ50』
著者:平野 由希子
¥2,090
産業編集センター刊
平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。
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