ホテルジャーナリスト、せきね きょうこが独自の視点でおすすめの東京ホテルを案内。連載第53回目は、‟赤プリ”の地に新開業して4年目を迎えた「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」

BY KYOKO SEKINE

 思い出話を語るのは年齢を重ねた証拠かもしれないが、「グランドプリンスホテル赤坂」(通称・赤プリ)が取り壊され、無くなってしまうと知ったときの寂しさは、今もなお、昨日の出来事のように心に残っている。しかし、同時に、世界でも最上級クラスのブランド“ラグジュアリーコレクションホテル”として、今回紹介する「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」ができると聞き、待ち遠しさとともに、かつての高層ビルが少しずつ階を低くしながら壊されていくさまを見守っていたのである。

画像: 高速道路、東京タワー、高層ビル群などまさに大都会の夜景、その中心にホテルが建つ

高速道路、東京タワー、高層ビル群などまさに大都会の夜景、その中心にホテルが建つ

 そして2016年7月27日、未来を目指し、また国際的な競争力を身に纏い、最高級クラスのホテル「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」が新たにオープンした。バブル時代に高い人気を博したホテルの跡地は、オフィス、ホテル、商業施設、賃貸住宅からなる複合型施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」となっている。ホテルは36階建ての紀尾井町タワーの30~36階を使い、1955年開業のクラシカルな洋館「赤坂プリンス クラシックハウス」は以前と変わりなく敷地内に併設し、建築当時の状態に復原するなど美しく手直しをして残された。

画像: 2フロア吹き抜けのカクテルラウンジ・バー「Sky Gallery Lounge Levita」。シンボリックな空間は、滝をイメージした両サイドのガラスアートが印象的。外に見える都会の夜景を「万華鏡のように楽しんで」とホテルのスタッフ

2フロア吹き抜けのカクテルラウンジ・バー「Sky Gallery Lounge Levita」。シンボリックな空間は、滝をイメージした両サイドのガラスアートが印象的。外に見える都会の夜景を「万華鏡のように楽しんで」とホテルのスタッフ

 新たなホテルの館内には、いたるところに美術品が溢れ、家具や調度品も特注品ばかりで個性的だ。全客室数250室、レストラン・バーが4カ所。都会ならではの斬新なスパ&フィットネスも揃う。万華鏡のようにキラキラとした華やかさを放つインテリアは、世界各地で高級ホテルを手掛ける“ロックウェル・グループ・ヨーロッパ”によるもので、日本のホテルでは初となる。

 客室の中で、特に人気が高いと言われる部屋がある。広さ100㎡、キングサイズを超える幅2mのベッドがあるデザイナーズスイートだ。室内のヴィヴィッドなカラーリング、窓の大きさや明るさ、ボーダー柄のカーテンなど、スイートルームとしては珍しく、高級感とカジュアルな雰囲気がマッチングした魅力的な設えである。

画像: 「デザイナーズスイート」<100㎡> ベッドが一段高い位置に。大理石造りのバスルームも広く高級感満載

「デザイナーズスイート」<100㎡>
ベッドが一段高い位置に。大理石造りのバスルームも広く高級感満載

 館内を一周すると、窓から見える景色は東京の中心地だ。高い天井や広いスペースを旨く活用したレストランやバーなどに席をとり、このマンモスシティの景観を眼下に眺めるだけでワクワクしてくるから不思議である。ホテル広報の女性は、「眺望と内装の一体感が素晴らしく、空に浮いている美術館に居るような気分になります」と話してくれた。

画像: 「クラブデラックスツインルーム」<42㎡> 窓際のデイベッドは緑が広がる東京を望むに最高の場所

「クラブデラックスツインルーム」<42㎡>
窓際のデイベッドは緑が広がる東京を望むに最高の場所

 今、プリンスホテルが絶対に手を抜かないのが自慢の食事処である。ここ「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」のメインダイニングはコンテンポラリーな和食である。環地中海をテーマにした洋食のオールデイダイニングも好評。新しさにも、クオリティにもそれぞれに気遣いが感じられ、プレゼンテーションがとにかく印象的なのだ。

画像: 「WASHOKU 蒼天 SOUTEN」の店内。 コンテンポラリーな新和食を提供。旬の素材の鮮度を閉じ込めて提供することをイメージし「アイス」がデザインテーマ

「WASHOKU 蒼天 SOUTEN」の店内。
コンテンポラリーな新和食を提供。旬の素材の鮮度を閉じ込めて提供することをイメージし「アイス」がデザインテーマ

 訪れたこの日は、「WASHOKU 蒼天SOUTEN」でランチを楽しんだ。デザインのテーマは、旬の食材の鮮度を閉じ込める、という意味の「アイス」。テーブルに料理が運ばれるたびに驚き、斬新なプレゼンテーションに目を見張り、香りと彩と、丁寧に作られる一皿ごとの繊細な味わいに舌鼓。ダイニングエリアには、寿司カウンター、SAKEバー、鉄板焼きカウンターが併設され、いずれも賑わいを見せている。

画像: 和食メニュー「プリフィックス会席 樫」¥6,300(税込、サービス料別) すべてのアイテムをひとつずつ選択できるコースランチ PHOTOGRAPHS:COURTESY OF THE PRINCE GALLERY TOKYO KIOICHO

和食メニュー「プリフィックス会席 樫」¥6,300(税込、サービス料別)
すべてのアイテムをひとつずつ選択できるコースランチ
PHOTOGRAPHS:COURTESY OF THE PRINCE GALLERY TOKYO KIOICHO

 この10月1日には、サービスのプロである“コンシエルジュ”として長年活躍していた芝田尚子氏が、女性の総支配人として着任したばかり。きめ細やかな心遣いや所作、世界の要人を数知れず迎えてきた氏の経験から、「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」のサービスマインドは一段と上質に変わっていくのではないかと、期待が大きく膨らんでいる。

ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町
(THE PRINCE GALLERY TOKYO KIOICHO)
住所:東京都千代田区紀尾井町1-2
電話:03(3234)1111
客室数:全250室
料金:¥121,000~(1泊1室2名の室料。消費税・サービス料込み、宿泊税別)
公式サイト

せきね きょうこ
ホテルジャーナリスト。フランスで19世紀教会建築美術史を専攻した後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。在職中に住居として4ツ星ホテル生活を経験。以来、ホテルの表裏一体の面白さに魅了され、フリー仏語通訳を経て、94年からジャーナリズムの世界へ。「ホテルマン、環境問題、スパ」の3テーマを中心に、世界各国でホテル、リゾート、旅館、および関係者へのインタビューや取材にあたり、ホテル、スパなどの世界会議にも数多く招かれている。雑誌や新聞などで多数連載を持つかたわら、近年はビジネスホテルのプロデュースや旅館のアドバイザー、ホテルのコンサルタントなどにも活動の場を広げている
www.kyokosekine.com

 

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