BY EMI ARITA
ジョエ・コロンボの「ボビー・ワゴン」
多機能収納ワゴンの名作といえば、イタリアモダンデザインを代表するジョエ・コロンボが1970年にデザインした「ボビーワゴン」。キャスター付きの本体を回転させることで、4側面をすべて効率的に使える優れた機能性により、発売から50年以上経った今なお人気を誇る。
小物類をしまうのにぴったりなA4サイズのトレイは、180度回転するため、物を出し入れする時も快適。ほかにも奥行きのあるサイドポケット、トレイ下にはフリースペースと、“痒い所に手が届く”ような機能性抜群の収納が1台に凝縮。サイズは1段〜4段の4種から選べるほか、トレイの数も好みに合わせて選ぶことができる。レッドやイエローとイタリアデザインらしいポップなカラーのほか、柔らかな色合いのブルーホエール(数量限定色)、2024年4月に登場するストーンホワイトなど、豊富なカラーからセレクトできるのも嬉しい。
メトロクス
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ロン・アラッドの「ブックワーム」
既成概念に捉われない自由な発想から生まれる、独創的なプロダクトで魅了する建築家・デザイナーのロン・アラッド。1994年にカルテルより発表した本棚「ブックワーム」も、そんなアラッドらしさが光る作品のひとつ。
柔軟性と耐久性に優れたプラスチックを使用した本体は、カルテル独自の高度技術を用いて成形されており、自由に形を変えることが可能。壁の大きさや飾るものにあわせて、うねうねと波線型にしてみたり、くるくると渦巻き型にしてみたり、片方の先端だけまるめてみたり...。棚自体を「どんな形にしようか」と考える楽しさは、唯一無二。バリエーションはブックエンドが7個、11個、17個の3種。
カルテル
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ポール・マッコブの「プランナーシェルフ」
細い線とシンプルなフォルムが特徴の「プランナーシェルフ」は、アメリカのモダンスタイルを代表するデザイナー、ポール・マッコブが1949年にデザインしたもの。“部屋のデザインを形作る(プランする)のに役立つ”ことから“プランナー”と名づけられ、使い勝手のいい機能性と端正な美しさを見事に融合した名作シェルフとして知られている。
直線的な細いスチールフレームは空間に圧迫感を与えず、軽やかな印象で現代の住まいにもマッチ。棚板にはオーク材を使用し、自然体な木目の経年変化も楽しめる。バリエーションは、コンパクトな「MC500」のほか、印象的なクロスブレースと3つ半のシェルフによる「MC510」、クロスブレースと4つ半のシェルフによる「MC520」の3種類。
フリッツ・ハンセン 東京
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グレーテ・コーネロップ バングの「オルスコフ スチールペーパーバスケット」
リビングで散らかりやすい生活雑貨やブランケットなどをざっくり仕舞えるバスケットは、ひとつあると便利な収納アイテム。そんなバスケットの名作といえば、デンマークの女性建築家、グレーテ・コーネロップ バングが1955年にデザインした「スチールペーパーバスケット」。
北欧ミッドセンチュリーを代表する老舗インテリアメーカー、オルスコフ社で製造されたもので、その後しばらく商品化されていなかったが、半世紀の時を経て復刻。すらっとしたフォルムを描くスチール製のバスケットの持ち手には、ラタン(籐)が巻き付けられているのもおしゃれ。20世紀を代表するデンマークの建築家、フィン・ユールが愛用していたことでも知られており、タイムレスな美しさを放つ。
メトロクス
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ミュラー・ヴァン・セヴェレンの「カラーキャビネット」
収納や飾り棚としての機能性はもちろん、置くだけで空間をおしゃれな印象に仕上げてくれるHAYの「カラーキャビネット」。デザインを手かげたのは、ベルギーを拠点に活躍するデザインデュオ、ミュラー・ヴァン・セヴェレン。色や素材にこだわり、デザインとアートの狭間にある彫刻的な家具づくりを探求し、見た目にも楽しく、アートのように部屋を彩ることができる作品で、今、世界的に注目を集めている。
S、M、Lと3種類のサイズから選べる「カラーキャビネット」は、洗練されたミニマルなデザインと、4側面がすべて異なる色で彩色されているのが特徴。波形のガラス戸付きバージョンもあり、収納したものをさり気なく隠すのにもおすすめ。ソファやベッドサイドに置くならSサイズ、テレビボートにするならLサイズ...と使う用途にあわせて、サイズと仕様を選んで。
HAY JAPAN
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コンスタンチン・グルチッチの「ドロップボックス」
美しいデザインと実用性を兼ねたプロダクトを世界的なインテリアブランドより発表している現代を代表するデザイナー、コンスタンチン・グルチッチ。2022年にヴィトラより発表した「ドロップ ボックス」も、日常のあらゆるシーンで活躍してくれる実用性抜群のシステムボックス。
リサイクルプラスティックを使用したサイドパネルを、アルミニウムの持ち手で結合した軽量かつシンプルなデザインが魅力。リビングで散らかりやすい新聞や雑誌、リモコンなどをまとめて収納したり、キッチンの食品収納として活用したり、子ども部屋のおもちゃ入れにしたり...。また、ノート型パソコンやキーボード、ケーブル、ハードディスクなどテレワークグッズをまとめるにも便利。カラーは全4色。用途にあわせて別売りのトレイを付けるのもおすすめ。
ヴィトラ
TEL. 0120-924-725
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アントニオ・チッテリオの「モビル」
機能性、耐久性、軽さ、デザイン性と、システムワゴンに欲しい要素をすべて詰め込んだシステムワゴン「モビル」。現在の建築・工業デザイン界を牽引するアントニオ・チッテリオがデザインしたもので、1994年にコンパッソ・ドーロ賞を受賞。ニューヨークのMoMAの永久コレクションにも選定されている言わずと知れた名作ワゴンだ。
無駄のないすっきりとしたフォルムと、おしゃれなカラーリングは、収納家具としてだけでなく、インテリアのアクセントにもぴったり。中が透けて見えるクリアタイプとマットタイプの2種があるほか、サイズは2段〜6段、キャスターの有無、さらに棚板と引き出しの組み合わせも数種のバリエーションがあり、使う用途に合わせて好きなカラーと仕様を選べるのも魅力。近年は、ブルガリ ホテルの内装やヴァレンティノのショップデザインも手がけるアントニオ・チッテリオの美学が詰まった「モビル」で、すっきりと部屋を片付けたい。
カルテル
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ジャン・プルーヴェの「レイヨナージュ ミュラル」
ル・コルビュジエやピエール・ジャンヌレと共に建築プロジェクトを手掛けるなど、20世紀の建築や工業デザインに大きな影響を与えたフランス人デザイナー、ジャン・プルーヴェ。鍛治工だった経験を活かし、スチールを採用した無駄のない端正なフォルムの名作家具を数多く手かげてきた。そんなジャン・プルーヴェが1936年にフランスのメッスにある教育施設のためにデザインしたのが、こちらの「レイヨナージュ ミュラル」。
“見せる収納”や飾り棚として活用できる壁付けのシェルフを構成する2つの垂直なウォールブラケットは、板金曲げ加工後に塗装されたスチール板によって構成。飛行機や船の舵を彷彿とさせる流線形のフォルムと加工法は、プルーヴェがさまざまな製品に繰り返し応用していた特徴的なデザイン。その金属製ブラケットには切り込みが施され、無垢材による棚板が水平に挿入されており、スチールと木材のコントラストを楽しむことができる。スチール板のカラーは全4色、木の棚板はナチュラルオーク、ダークオークの2種からセレクト可能。
ヴィトラ
TEL. 0120-924-725
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ジョナタン・デ・パス、ドナート・ドゥルビーノ、
パオロ・ロマッツィの「シャンガイ」
ジョナタン・デ・パス、ドナート・ドゥルビーノ、パオロ・ロマッツィは、1960年代より都市計画や建築、家具デザインなど幅広い分野で活躍した、ミラノのデザインユニット。手がけた作品はニューヨークのMoMAやパリのポンピドゥーセンターに収蔵されているが、中でも代表作として知られているのが、折りたたみ式のコートハンガー「シャンガイ」。
8本の木製ポールを中央よりやや上に位置するジョイントで繋げることで、床との接触面側が広くなり、より安定した構造を実現。シンプルでありながら洗練された構造が評価され、1979年にコンパッソ・ドーロ賞を受賞している。カラーはナチュラルやブラックなどシックな定番カラーが揃うが、2024年3月からは、「シャンガイ」誕生50周年を記念したカラフルな特別エディションが登場。それぞれ異なるの8色のカラーは、鉛筆で描かれた色鮮やかなオリジナルスケッチを忠実に再現したもので、目にも鮮やか。実用的なアイテムも、遊び心を添えて楽しみたい。
メトロクス
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プレーベン・ファブリシャス&ヨルゲン・カストホルムの「FK63」
無垢のオーク材の木目が美しい本体に真鍮の取手を合わせたエレガントな佇まいの「FK63」。1960年代に活躍したデンマークのデザインデュオ、プレーベン・ファブリシャスとヨルゲン・カストホルムが1963年にデザインしたシステム書棚で、二人が目指した機能性と完璧な美しさへのこだわりが感じられる作品となっている。
バリエーションは壁付けタイプと脚付の床置きタイプの2種があるほか、扉の有無や棚板の数など、収納する物や飾りたい物に合わせてカスタマイズが可能。さらに、扉有りのキャビネットに、扉の無いタイプを重ねたり、連結したり、各モジュールを組み合わせて、自分なりのシステム書棚を作ることもできる。ちょっとした収納が欲しいときも、大きめの書棚を設えたいときも頼れるシステム収納の名作で、部屋を美しく整えて。
カール・ハンセン&サン フラッグシップ・ストア東京/大阪
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