新築マンションのモデルルームを実際に見学し、その様子とともに最新の住宅事情をお届け。第13回は収納スペースの新提案や吸音・調湿・消臭機能を持つ天井材を採用するなどの工夫を施した定期借地権付きマンション「クレヴィア新川崎」を訪問する

TEXT&PHOTOGRAPHS BY NORIHIKO MORITA

収納のあり方に新たな提案を加えた、都心直結のレジデンス

画像: 「クレヴィア新川崎」の外観完成予想CG COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

「クレヴィア新川崎」の外観完成予想CG

COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

 JR横須賀線で品川・東京へ、JR湘南新宿ラインで渋谷・新宿・池袋へ直結する新川崎駅。都心へのアクセスの良さに加えて、駅前には商店街や大型商業施設が揃い、生活利便性の高い街としても知られている。そんな新川崎駅から徒歩約9分、隣接するJR南武線の鹿島田駅から徒歩約4分の場所に2026年2月下旬(予定)の竣工を目指しているのが、伊藤忠都市開発の分譲マンション「クレヴィア新川崎」だ。
 6階建てで総戸数は74戸。3LDK中心のワイドスパン住戸であることや、内廊下設計であることなど、さまざまな特徴があるが、なかでもユニークなのが新提案となる収納スペースだ。「ファミリークローゼット」と名付けられたその大型収納は、ふたつの個室の動線スペースを活用したもの。つまり室内廊下と収納を一体化したような機能を持たせている。

見せる大型収納で、スペースを有効活用

 そのファミリークローゼットを実際に体感できるのがクレヴィア新川崎マンションギャラリー。ここで見学できるモデルルームはファミリークローゼットを備えた3LDK、71.11㎡のDタイプ。約7.9mのワイドスパンを活かしたバルコニー側のふたつの個室をつなぐ空間が、収納として機能している。

画像: 今回訪問した「Dタイプ」の間取り図 COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

今回訪問した「Dタイプ」の間取り図

COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

画像: ウォークインクローゼットと廊下が一体化したような印象のファミリークローゼット。全74戸のうち10戸に採用されている

ウォークインクローゼットと廊下が一体化したような印象のファミリークローゼット。全74戸のうち10戸に採用されている

 実際に見てみると、非常に効率的なスペースの使い方であることがわかる。リビング・ダイニングから収納スペースであるファミリークローゼットを抜けて各個室へと通じるのだが、いわゆる「見せる収納」として活用されているため想像していたよりもスッキリとした印象だ。動線部分であるため通常のウォークインクローゼットや納戸、パントリーのように空気が滞留することなく通風にも優れている。目からウロコ的な発想といえるだろう。

「クレヴィア新川崎」では、ほかにもクローゼットそのものを動かせるタイプの間取りプランも用意されており、その可動収納はギャラリーの展示スペースで実物を確認できる。天井まで届く可動収納の配置を変えることで、空間の間仕切りにするなどの可変性を持たせる仕組みだ。この可動収納とウォールドアを組み合わせ、同じ空間を1LDKにも3LDKにも自由に変える「間取りのない家」が、クレヴィアが提案する分譲マンションの大きな特徴のひとつでもある。

画像: ギャラリー内に展示されている可動収納。3つのユニットそれぞれを可動することで自由な間取りを実現する

ギャラリー内に展示されている可動収納。3つのユニットそれぞれを可動することで自由な間取りを実現する

高圧洗浄機やミシンなど、出番の少ない道具は、マンション内でシェア!

 また、収納の有効活用を考えたとき、たまにしか使わないモノを所有するかどうか悩むことはないだろうか。その問題の一部を解消してくれるのが「シェアリングサービス」だ。住戸内ではなく共用部のロッカーに暮らしの道具を収納し、居住者が24時間自由に使うことが可能。道具の一例は、車内掃除機に高圧洗浄機、自転車の空気入れ、ミシンなど。自宅に保管するにはかさばるけれど、あれば便利なツールを10点以上揃える予定だ。また、電動シェアサイクルも2台用意される予定とのこと。バッテリーとキーはシェアボックスで管理される。

ワイドスパンで、光があふれるリビング・ダイニング

画像: リビング・ダイニングは約12畳

リビング・ダイニングは約12畳

 ファミリークローゼットに続くリビング・ダイニングは、広々とした開口部が特徴のワイドスパンを採用。たっぷりと陽が差し込み、明るく、開放感のある空間が広がっている。モデルルームでは、隣接する個室をオプションでガラス張りにしているので、さらに空間の広がりを感じさせる。ダイニングテーブルと大型ソファを配置しても余裕の空間だ。

画像: バルコニー側から眺めたリビング・ダイニング

バルコニー側から眺めたリビング・ダイニング

 リビング・ダイニングと横並びに位置するふたつの個室も、バルコニーに面しているため、採光・通風に優れている。ガラス張りにした個室はワークスペースなどの多目的ルームとして、もうひとつの個室は子ども部屋として提案されている。

画像: リビングと隣接する約4.3畳の個室。リビング側をガラス張りにすることで、家族の気配を感じながら、仕事や勉強ができるワークスペースとして提案されている

リビングと隣接する約4.3畳の個室。リビング側をガラス張りにすることで、家族の気配を感じながら、仕事や勉強ができるワークスペースとして提案されている


画像: 子ども部屋として提案されているもうひとつの個室。こちらも約4.3畳

子ども部屋として提案されているもうひとつの個室。こちらも約4.3畳

画像: 主寝室は約6畳。ラグジュアリー感のあるシックな印象のカラーコーディネートや、壁側の間接照明による光の演出など、寝室インテリアの参考にもなりそうだ

主寝室は約6畳。ラグジュアリー感のあるシックな印象のカラーコーディネートや、壁側の間接照明による光の演出など、寝室インテリアの参考にもなりそうだ

音の反響を抑え、調湿・消臭効果もある「天井材」を採用

「クレヴィア新川崎」ならではの特徴として次に挙げられるのは音や湿気、匂いを軽減する快適性能だ。吸音、調湿、消臭効果がある「クリアトーン」という天井材をリビング・ダイニング、キッチンの天井一面に採用。気密性の高いマンションの反響音やカビの発生、ペットやキッチン特有の匂いなどを抑える効果があるという。

画像: 「クリアトーン」で仕上げられたリビング・ダイニングの天井

「クリアトーン」で仕上げられたリビング・ダイニングの天井

 そのほかの設備・仕様では、キッチンにディスポーザーと食器洗い乾燥機、浄水器機能付シャワー水栓などの機器を備え、天板には天然石の風合いと樹脂の強度を併せ持つフィオレストーンを採用。機能、質感ともに上質さを追求している。

 なお省エネにより一次エネルギー消費量を基準値から20%削減する「ZEH-M Oriented」も採用予定。高効率ガス給湯器のエコジョーズや温水式床暖房、保温構造浴槽のサーモバスなどを導入することで、環境にやさしいライフスタイルを実現する。

画像: キッチンは約3.6畳。ソフトクローズ機能付きのスライドキャビネットと開き扉を採用している

キッチンは約3.6畳。ソフトクローズ機能付きのスライドキャビネットと開き扉を採用している

 また、洗面化粧台を三面鏡裏収納のタイプと、ホテルライクな化粧鏡のタイプの2種からセレクトできるのも珍しい。化粧鏡タイプは鏡の四辺を照明が囲むシンプルですっきりしたデザイン。鏡裏の収納がない分、右側壁面を収納に活用しているのもうれしいところだ。

画像: モデルルームで提案されている、三面鏡裏収納タイプの洗面化粧台

モデルルームで提案されている、三面鏡裏収納タイプの洗面化粧台

画像: こちらが、ギャラリー内の展示スペースにある化粧鏡タイプの洗面化粧台

こちらが、ギャラリー内の展示スペースにある化粧鏡タイプの洗面化粧台

帰るのが楽しみになる、ホテルライクな美しい外観と内廊下

 住まいの“顔”ともなる気になる外観は、全体を垂直・水平ラインを強調した端正なデザインにしつつ、基壇部は重厚な設えを施されているのが特徴。エントランスアプローチから風除室までは、御影石のデザインウォールが続く設えになる予定だ。上質さと落ち着きを感じさせる空間となるだろう。

画像: エントランスアプローチ完成予想CG COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

エントランスアプローチ完成予想CG

COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

 エントランスホールもアプローチ同様に重厚な雰囲気を醸しながら、植栽の風景とつながる一面ガラス張りの空間が開放感を与えてくれる。中央に据えられたグリーンと自然石のオブジェが、中庭のような安らぎを与えてくれそうだ。

 また、ホテルライクな内廊下設計であることも上質感を与えてくれるポイント。プライバシー性の高い内廊下は、セキュリティの面でも安心といえるだろう。

画像: エントランスホール完成予定CG COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

エントランスホール完成予定CG

COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

初期費用を抑え、建て替え・空き家問題を回避する
「定期借地権」という選択

 ここまでモデルルームを見学しながら、住まいの立地環境や性能、居住性など、ライフスタイルについて考えてきたが、最後に「クレヴィア新川崎」の所有形態についても触れておきたい。一般的に分譲マンションは土地、建物ともに区分所有権を持つ「所有権マンション」だ。しかし、「クレヴィア新川崎」は、建物は区分所有権を持ち、土地に関しては期限付きの敷地利用権となる「定期借地権付マンション」。借り上げる期間は72年の長期設定だ。

 最終的には建物を解体して土地を返却するとはいえ、それはずっと先の将来のこと。購入時の初期費用を抑え、固定資産税の負担がないメリットに加え、購入後に賃貸したり売却したりといった資産運用も可能だ。さらに、現在問題となっている老朽マンションの「建て替え」や「空き家」といった負の側面を、将来相続する世代に残さないこともメリットといえる。

 所有権か借地権か、そのメリット・デメリットの考え方は人それぞれだが、高騰し続ける分譲マンションを入手する手段として、定期借地権付マンションが選択肢のひとつとなってきている。全国各地で供給が増えていることからも、時代にマッチしたマンションの所有形態といえるのだろう。

「クレヴィア新川崎」のモデルルームを見学する際は、立地環境や住まいのクオリティに注目するとともに、定期借地権物件だからこそのコストパフォーマンスや人生設計についても考えてみてはいかがだろうか。

画像: 外観完成予想CG COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

外観完成予想CG

COURTESY OF ITOCHU PROPERTY DEVELOPMENT

クレヴィア新川崎
所在地:神奈川県川崎市幸区下平間字宮前耕地146-1他(地番)
交通:JR横須賀線・湘南新宿ライン「新川崎」駅出入口徒歩9分
JR南武線「鹿島田」駅東口徒歩4分
総戸数:74戸(事業協力者住戸1戸含む)
竣工予定:2026年2月下旬(予定)
最多価格帯:8,100万円台 ※100万円単位 
※定期借地権物件のため、別途毎月地代発生
公式サイトはこちら

※各完成予想CGは計画段階の図面を基に描き起こしたもので実際とは異なります。
また、植栽は入居時を想定して描かれたものではありません。
※モデルルームは標準プランにオプションなどの有償プランを採用しています。
※家具や調度品、造作家具などは販売価格に含まれません。
※掲載の情報は、取材・撮影を行った2025年4月時点のものとなります。

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