冬の犬山。ホテル滞在で出合う
美味なもの
【桂まりの偏愛食いしん坊部 vol.35】

　犬山城をのぞむ人気ホテルで出合った美味。まだまだ知らなかったおいしいものが、その土地土地にあることを実感！

私的最優秀賞のエッグベネディクト

　2022年に開業し、ずっと行ってみたかった「ホテルインディゴ犬山有楽苑」。織田信長の叔父信康が築城した国宝天守犬山城をのぞみ、鵜飼で知られる木曽川や遠く連なる山々、そして、日本に３つしかないという国宝の茶室、織田信長の実弟、織田有楽斎の残した如庵のある有楽苑に隣接というロケーション。名古屋からちょっと足を伸ばしただけで、特別な、時を超えた非日常に浸れる。ドラマ「SHOGUN 将軍」の世界的ヒットもあり、海外からのゲストも後を断たないそう。

ランチコースで、地のものを五感で味わう

　ライフスタイル・ブティックホテルの魅力を凝縮したような、ランチのコース「椿」にもうっとりだった。ズワイガニのコンキリオーニファルシは、紅心大根の食感もアクセントで、二の宮みかんとカリフラワーのクーリがソースに。ケイジャン風のスパイスを纏ったムール貝と飛騨法蓮草のポタージュが続き、メインに選んだ甘鯛と米の松笠揚げ仕立てが。地元の米粉を使い香ばしく仕上げた甘鯛に、ハーブの優しい味わいの、ごぼうや蓮根、ビーツなどの犬山根菜のコンソメ煮が添えてある。野菜のおいしさも、寒暖の差があるからなのか格別。
　デザートは、シェフおすすめのスイーツプレート、またはスイースイーツセレクションから好きなものを選べて気分が上がる。いちごのスイーツ（いちごも有名！）がとっても美味しかった！　コースのほかにも守口漬を使ったハンバーガーなども。齋藤コーヒーのこだわりのコーヒーも美味しい。

夜は温もりで満たされる犬山麻辣豆乳鍋

　美肌効果があるというアルカリ性単純温泉「白帝の湯」で温まったあとの夕食は、体に優しいものが嬉しい。心身の疲れを癒す「冬のウェルビーイングステイプラン」で滞在したので、夜はヘルシーで滋味深い犬山麻辣豆乳鍋！

　豚足、豚軟骨、もみじ、手羽先、つくね、地元の桃かぶ、原木椎茸などと、棗や八角などスパイスを加え、コラーゲンたっぷりの鍋に、飛騨山椒入りの自家製麻辣醤をプラス。野菜たっぷりのこの薬膳鍋は、辛さが調節できるのもいい。自家製のポン酢も美味しく、締めはきしめん。楽しく鍋を囲み、心身ともにさらにポカポカに。

　ホテルインディゴは、2024年12⽉13⽇に開業したホテルインディゴ長崎グラバーストリートを含め、日本では５軒を展開。その街の個性とその土地ならではの歴史や文化を、ホテルのデザインやアート、ストーリーテラーなサービスなど、ホテル体験を通してそれぞれの土地にある「ネイバーフッドストーリー」をゲストに届けるライフスタイル・ブティックホテルブランドだ。IHGホテルズ＆リゾーツのブランドのひとつで、IHGホテルズ＆リゾーツは世界100以上の国々に、インターコンチネンタルやクラウンプラザ、ホリデイ・インやホリディ・インエクスプレスなどの19ブランド、約6,500軒以上のホテルを展開する世界有数のグローバルホスピタリティ企業で、2024年に日本上陸60周年を迎えた。

HOTEL INDIGO INUYAMA URAKUEN GARDEN
愛知県犬山市犬山北古券103-1
TEL: 0568(61)2211
公式サイトはこちら

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