RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA

甘酸っぱさが楽しい春を感じるサラダ。「この季節に必ず作ります」
「キャベツとりんご、それぞれ味付けてから和えます」
暦の上では春が訪れ、梅の蕾がふくらんでくるころ。春野菜が店頭に並びます。「春めいてくると作りたくなるサラダです。りんごの季節でもありますから、やわらかな春キャベツと合わせて、この時季に必ず作ります」
ちぎったキャベツとりんごだけのシンプルな味。おいしく仕上げるコツは下準備にあるのだとか。「春のキャベツは包丁で切るのではなく、ちぎるほうが味がしっかり馴染みます。ちぎったら必ず冷水につけてパリッとさせましょう。その後に水をしっかり切ることも大切です。りんごは皮ごと使います。見た目がきれいで、食感も楽しめます」
シンプルだからこそ、仕上がりを左右するポイントについては丁寧に。「キャベツには軽く塩味をつけ、りんごには蜂蜜をまとわせて、それぞれに味をつけてから合わせます。なぜかりんごには蜂蜜が合うのです。メープルシロップではあっさりし過ぎてしまいます。別々に味をつけておくことで、それぞれの風味が際立ち、甘酸っぱい爽やかな味わいのサラダになります。肉や魚料理に合わせても、朝のサラダにもいいでしょう」

<材料>
キャベツ 3〜4枚
りんご 1個
レモン 1/2個
蜂蜜 大さじ1
オリーブオイル 大さじ2
塩 適量
黒胡椒 適量
<作り方>

1 キャベツはちぎって冷水に浸ける。パリッとしたらサラダスピナーなどで水気をしっかり切る。

2 りんごは皮ごとひと口大に切り、レモンを搾りかけて和える。蜂蜜を加えて混ぜる。

3 キャベツをボウルに入れ、オリーブオイルを回しかけ、黒胡椒を挽きかける。塩を振り、よく混ぜる。

4 キャベツにりんごを合わせて、よく和える。

有元葉子(ありもとようこ)
料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。
公式サイトはこちら
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