RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA

味変も簡単。豆板醤をマヨネーズに加え、魚介の下ごしらえに振るお酒を紹興酒にすれば中華味に
なめらかでコクのある味は手作りならでは
巷ではダイエットの敵のように言われるマヨネーズ。とはいえ、マヨラーなる言葉が生まれたほど日本人が大好きな味だ。
一度は自分で作ってみてほしいと有元さんは言う。
「自分で作れば、材料に何が使われているかわかり、安心ですね。マヨネーズの材料は卵、酢、油、塩だけ。7割は油なので、どのような油を選ぶかが重要ですね」。酢、油、塩は好みのものでよい。有元さんは酢は白ワインビネガーを、油はエクストラ・バージン・オリーブオイル、塩はゲランド産を使っている。
「キレのある味に仕上げたいので、キリッとした酸味の白ワインビネガーがおすすめです。油はヘルシーなオリーブオイルを使うことが多いのですが、太白ごま油と半々で作ることもあります。旨みのあるゲランド産の塩は、私の料理に欠かせないものです」
まず、ミキサーにオイル以外の材料を投入し、撹拌して混ぜ、その後オイルを少しずつ加えながら、刃が回らなくなるくらいの硬さになったら出来上がり。
ハンドブレンダーで作っていたこともあるが、「様子を見ながらオイルの量を手加減できるから」最近はもっぱらミキサーを愛用しているそう。
「油を少なめにすればやわらかめ、多ければ硬めに仕上がります。ミキサーで撹拌するだけです。簡単でしょう?」
まろやかでクリーミーな仕上がりは、目からウロコのおいしさ。上質な油を使えば健康的だが、あまりにおいしすぎるから食べ過ぎにはご用心。
今回は、この自家製マヨネーズを、蒸しただけの魚介に添えた「魚介のプラター」もご紹介。簡単だけど華やかで、おもてなし料理にもおすすめ。

<材料(作りやすい分量)>
●マヨネーズ
卵 1個
好みの油 180〜200ml
好みの酢 大さじ1〜3
塩 小さじ1
●魚介のプラター
殻付きのエビ(バナメイエビなど) 適量
帆立貝柱(刺身用) 適量
<作り方>

1 マヨネーズを作る。まず、ミキサーに卵を割り入れ、酢、塩を入れる。攪拌して全体を混ぜたら、投入口から油を少しずつ注ぎ入れながらさらに攪拌する。

2 投入口から覗いて、様子を見ながら拡販していく。刃が回らなくなるほどマヨネーズがもったりしたら出来上がり。消毒した瓶に入れ、冷蔵庫で約10日間保存可能。ミキサーがない場合は、泡立て器で作っても。

3 帆立は蒸篭に入る大きさの耐熱皿に並べ入れ、塩と酒を振る。鍋にお湯を沸かし、お皿ごと蒸籠に入れて蒸す。表面が白くなったら出来上がり。

4 えびは頭を落とし、耐熱皿に並べ、白ワインを振る。冷凍えびなら、海水程度の塩水(約3%の塩水)に一晩浸けておけばぷりぷりになる。鍋に湯を沸かし、蒸籠で2〜3分蒸す。粗熱が取れたら殻をむく。

5 マヨネーズを小皿に入れ、大皿に4の帆立と5のえびと共に盛り合わせる。

有元葉子(ありもとようこ)
料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。
公式サイトはこちら
料理家 有元葉子の「おいしいものは身体にいいのよ」記事一覧へ
▼あわせて読みたいおすすめ記事