PHOTOGRAPH BY JUSTIN STRAUSS



 アナ・スイは中途半端な仕事をするようなファッションデザイナーではない。1991年の色鮮やかなファースト・コレクション以来、アナは60年代のミュージックカルチャーとファッションを融合させた奇抜でサイケデリックな世界観を、NYでのランウェイショーで展開し続けてきた。その最初のショーは、彼女の友人たちの惜しみない協力によって実現した。フォトグラファーのスティーヴン・マイゼル、スーパーモデルのナオミ・キャンベルやリンダ・エヴァンジェリスタ、クリスティ・ターリントンといったそうそうたる面々だ。アメリカのファッション界は冷ややかでクリーンなミニマリズムに傾倒しすぎているとの主張は根強くあるが、アナのつくる自由な精神に満ちた服は、そんな主張へのひとつの反証となっている。





「1994年のコレクションのテーマは、グランジ・バンドの女の子。

だからクリスティ、ナオミ、リンダの3人にベビードールドレスを着せたわ」

RAOUL GATCHALIAN / COURTESY OF ANNA SUI



 5月から、ロンドンのファッション&テキスタイル博物館で、アナ・スイの回顧展が開催されている。彼女のクリエーションとその世界観に迫る内容だ。「私のブランドは私自身のライフスタイルから派生したもの。つまり私の送ってきた生活と、自宅の室内装飾がカギになっているの」と彼女は説明する。




「16番街にあった昔のアパートの写真。ここで服のデザインを始めたの」

COURTESY OF ANNA SUI