SELECTED BY NAMI IKUMA, TEXT BY EMI ARITA

千里の道も一歩から。美顔器は続けてこそ、意味がある
EMS、LED光美容、RF(ラジオ波)などサロンでの技術を応用した機能のほか、AIを搭載しパーソナライズケアを叶えるものまで、年々進化を続ける家庭用美顔器。ハイスペックなものが巷にあふれるなか、今回、伊熊さんに選んでもらったのは、リフトケアにおすすめのアイテム。テレビ出演や講演会での登壇など人前に立つ機会もあるそうで、「映っている自分を見たときにがっかりしないためにも、美顔器でのリフトケアが欠かせないんです」と伊熊さん。
「フェイスラインのリフトアップを目的にした美顔器は、EMSなど電気の力で顔や首などの筋肉、いわゆる“表情筋”を刺激するのが特徴。継続して使用することにより効果を得られるので、美顔器を選ぶ際には、機能性だけでなく、自分のライフスタイルの中で無理なく続けられるものを選ぶのがポイントです」(伊熊さん)
今回はスキマ時間でできるもの、ながら美容ができるもの、効果を感じやすいもの、週末ケアにおすすめのもの......と、最新美顔器をはじめ、タイプの異なる4点を伊熊さんの愛用品のなかから厳選してもらった。それぞれの機能や使い方を参考にしながら、理想のフェイスラインを目指せる“相棒”を見つけてみて欲しい。
簡単!早い!スキマ時間に使える、
ヤーマンの「リフトロジー SP」
「リフトロジー SP」¥58,300/ヤーマン トウキョウ ジャパン
COURTESY OF YA-MAN TOKYO JAPAN
問い合わせ
ヤーマン トウキョウ ジャパン
TEL. 0120-776-282
ヤーマンの「リフトロジー SP」は、顔や体のリフトケアに特化した美顔器。「とにかく使い方が簡単で、使用時間は半顔1分×2と、たった2分でケア完了です」(伊熊さん)。
幅広のヘッド部分には7つの湾曲電極が配置されており、凸凹のある顔や首にもぴたっとフィット。あてるだけでEMSが狙った筋肉にアプローチしてくれる。
「あてる場所として特に意識してほしいのが2つの筋肉。ひとつは顔の筋肉で、頬骨から口元にかけて伸びる大小頬骨筋。もうひとつが首の筋肉で、耳の後ろから鎖骨にかけて伸びる胸鎖乳突筋です。
顔の大小頬骨筋は、凝り固まっていると頬がたるんでしまい、ほうれい線が目立ちやすくなります。これでケアするときは、頬骨の下から上に持ちあげるようなイメージであててみてください」(伊熊さん)

撮影前のメイク中も「リフトロジー SP」で顔のケア。「リフトロジー SP」には、EMSに加えて、フォトケアができるLED光も搭載。FACEモードでは、トーンアップに効果がある青色LED、体をケアするBODYモードでは、ハリやうるおいアップに効果のある赤色LEDが点灯する
PHOTOGRAPH BY NAMI IKUMA
顔の皮膚を支えている首の胸鎖乳突筋は、凝り固まっているとたるみや二重あごの原因にもなるという。「自分で揉みほぐすこともできますが、むくみや凝りがひどいと埋もれてしまい、正しい場所を捉えにくくなってしまうんです。これなら胸鎖乳突筋があるラインに沿ってあてるだけでOK。筋の前側(顔側)を意識してあてるのがポイントです」(伊熊さん)
EMSのパワーは、6段階で調整が可能。刺激が苦手な人は、最初は弱めの低周波から使うのがおすすめだそう。「難しい操作は必要なく、使用時間も数分と、仕事や家事の合間のスキマ時間で使える手軽さは、続けやすさにもつながると思います」(伊熊さん)
装着するだけの“ながらケア”
ヤーマンの「ブルーグリーンマスク リフト」

「ブルーグリーンマスク リフト」¥77,000/ヤーマン トウキョウ ジャパン
COURTESY OF YA-MAN TOKYO JAPAN
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ヤーマン トウキョウ ジャパン
TEL. 0120-776-282
料理をしながら、テレビを見ながら.......と、“ながらケア”にもってこい!と言うのは、ヤーマンの「ブルーグリーンマスク リフト」。EMSによるリフトケアと、LED光によるフォトケアが同時にできるマスク型のコードレス美顔器だ。
マスクの内側には、頬の大小頬骨筋、目元まわりの眼輪筋、“エラ”部分にある咬筋、と表情筋の位置にあわせて10個のEMS電極が配置されており、装着するだけでリフトケアが叶う。
「リフトケアをする際には、適切な筋肉にアプローチするために筋肉の場所を覚えなければなりませんが、これは知識不要でテクニックレス。誰でも装着するだけで正しいリフトケアができる画期的なマスクです」(伊熊さん)
フォトケアができるLEDモードには、くすみやトーンアップ効果がある青緑と、ハリやうるおいアップに効果がある赤の2色を搭載。使用時はLEDの色と、EMSのレベルを6段階から選択してから装着をする。「1回の使用時間は約10分。ハンズフリーなので、ボディケアをしている間、顔にはこれを装着......と、他のケアと同時進行も可能。ケアのための時間をつくるのが難しい人にもおすすめです」(伊熊さん)
速攻“上がる”が継続へのモチベーションに!
マイトレックスの「MiRAY ONE(ミライ ワン)」

MiRAY ONE(ミライ ワン) ¥79,860/マイトレックス
COURTESY OF MYTREX
問い合わせ
マイトレックス カスタマーサポート
TEL. 092-260-7366
あれこれ揃えるより1台でトータルケアをしたいという人にもおすすめだというのは、マイトレックスの「MiRAY ONE(ミライ ワン)」。LED光によるフォトケアができる「光美顔器」、「EMS美顔器」、さらに化粧品の浸透をサポートするイオン導入と、洗顔では落としきれない汚れを除去するイオン導出ができる「イオン美顔器」と、3つの美顔器を1台に集約したマルチ美顔器だ。
「1回使っただけでも“上がった”と感じられる速効性がすごい!」と伊熊さんが太鼓判を押すEMSモードは、深層筋まで届くマイトレックス独自の電気パルスを搭載。繊細に変化するランダムな周波数で、EMS特有のチクチク感を抑えながら、パワフルに刺激を与えることで速効性を実現。使った後にすぐ効果を感じられることは、継続使用への何よりのモチベーションになるという。
「本来はデイリーケアで使うのがおすすめですが、私の場合は「ここぞ!」というときの重点ケアとして取り入れています。撮影前夜に必ずやっているのが、イオン導入+EMSのコース。当日の朝は、イオン導出もしています。これをするとメイク乗りがぐんとよくなります!もうこれなしでは人前に出られません(笑)」(伊熊さん)

コットンを装着し、毛穴汚れや古い角質を取り除くイオン導出は、手洗いのみの時に比べて洗浄力が約3.6倍にアップ。週1回程度の使用がおすすめ
COURTESY OF MYTREX
フォトケアには 2つのモードを搭載。「ひとつは表皮に光を照射し、くすみや赤みをブライトニングケアする<ホワイトフォト(DPL)>。もうひとつが、真皮を光の力で温めてケアする<ハリフォト (NIR)>です。
肌は上から順に、角質層などがある表皮、コラーゲンやヒアルロン酸などを含む真皮、筋肉などがある皮下組織と3つの層に分かれています。MiRAY ONEは、光やEMSを使いわけることで層ごとにアプローチし、それぞれの働きをサポートしてくれるのが特徴です。
EMSとフォトケアは同時に使うことはできませんが、本来なら美顔器を数種使い分けるところを1台で済ませられるのはとても便利。特にEMSを使った後のワクワク感は、ぜひ一度体感してみてほしいです」(伊熊さん)
週末は、首・肩の凝りほぐしでリフトケア
エレクトロンの「デンキバリブラシ®︎2.0+ボディ」

COURTESY OF ELECTRON
エレクトロンの「デンキバリブラシ®︎2.0+ボディ」は、筋肉の凝りや痛みを和らげる低周波を使い、顔、頭、体と全身の凝りをほぐしてくれるブラシ型の美容機器で、「特に首肩まわりの凝りをほぐすことが、顔のリフトアップにもつながります」と伊熊さん。
「顔の皮膚は首や肩ともつながっているので、首・肩まわりが凝り固まっていると、顔の皮膚が下に引っ張られてしまい、顔がたるんでしまいます。私は肩こりが辛いときや、疲れて頭がぼーっとしてきたときに使っているので、美容機器というよりむしろ“治療器”に近い感覚。疲れも癒やしてくれて、リフトケアにもなって......と、一石二鳥なんです。
あとは、首のうしろのくぼみ、いわゆる“ぼんのくぼ”をさすったり、側頭部や生え際にあてるのもおすすめです。頭頂部に使うと、育毛ケアにもなりますよ」(伊熊さん)

低周波を発する独自開発のピンヘッドがついたクシは、やわらかなシリコン製で、顔や体の細かな凹凸部分にもフィットし、心地よい刺激を与えてくれる
COURTESY OF ELECTRON
フェイス向けには、体の浅層やツボにアプローチする<ノーマルモード>、断続的な刺激をピンポイントに与える<ハリモード>、マッサージ器のように波打つような刺激が特徴の<波モード>の3種。ボディ向けには、<ノーマルモード>と<ハリモード>の2種を搭載。パワーも5段階から選べるため、その時々の状態や自分好みの刺激でケアができる。

「デンキバリブラシ®️2.0+ボディ」(専用ローション付き)¥217,800/エレクトロン
COURTESY OF ELECTRON
問い合わせ
有限会社GMコーポーレーション
TEL. 0120-66-7170
「ノーマルモードの場合は、ただあてるのではなく、動かしながら使うのがポイントです。濡れている状態の方が電気を通しやすいので、専用のローションを使ったり、頭に使うときは髪を洗った後に使うのがおすすめ。低周波のやさしい刺激がとても気持ちがよく、リラクゼーション効果もあるので、一週間の疲れがどっと出る、金曜夜のスペシャルケアにもぴったりです」(伊熊さん)

伊熊奈美
美容エディター、ジャーナリスト。(公社)日本毛髪科学協会毛髪診断士認定指導講師。20年以上に渡り、女性誌を中心に美容分野の記事を編集、執筆、監修。美容関連企業のコンサルティングにも携わる。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号!いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)、『脱白髪染めのはじめかた〜でもいきなりグレイヘアは無理』(グラフィック社)がある。 @namiikuma_hairista
COURTESY OF NAMI IKUMA
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