古来から伝わる「二十四節気」は、春夏秋冬の季節を6つずつに分け、それぞれの期間に季節の変化を表す名前をつけたもの。気忙しい日々だからこそ、暦に合わせて咲く色とりどりの花から活力をチャージしたい。今回は初夏の香りを感じる花束を東京・東麻布の「MIDORI」に束ねてもらった

TEXT & PHOTOGRAPHS BY YURI TAKAHASHI

穀雨 4月19日〜5月4日

 暦の名の通り、農作物や穀物にとって潤いの雨が降る時季。夜の冷え込みが穏やかになり、穀雨によって草木や苗が育ち、種まきや田植えがはじまる。春の繊細な花々からつつじやモッコウバラなど、生命力あふれる花木が見ごろを迎える。日に日に夏が近づいてくることが感じられる季節だ。

画像: 立体感のある花束は、迫力があり、老若男女問わず喜ばれそう¥5,500

立体感のある花束は、迫力があり、老若男女問わず喜ばれそう¥5,500

 常夏ツツジ、クレマチス、ウイキョウ、レースフラワー、クリスマスローズ、アルストロメリア、アンスリウムなど、春から初夏への移り変わりを束ねたような花束は、穀雨の時季の瑞々しさ、草花が伸びていく様、実りを期待するムードをまとっている。ブーケに顔を近づければ、緑のフレッシュな香りが癒しを届けてくれる。

画像: どの角度から見ても、さまざまな表情になるブーケ。

どの角度から見ても、さまざまな表情になるブーケ。

 東麻布にある「MIDORI」。2021年にオープンし、麻布近辺のオフィスや近所の人々に愛されるお店だ。「麻布と言いながらも、意外と余白がある街なんです」と、代表の牧内博文さんと由乃さん。麻布十番や麻布台ヒルズの喧騒から一変し、ゆったりとした下町風情の雰囲気が漂う東麻布に、新しい彩りを添える花屋として存在している。

画像: 麻布という土地柄ながらも、切り花を約400円から販売。手に取りやすい価格帯で質の高い花を購入することができる

麻布という土地柄ながらも、切り花を約400円から販売。手に取りやすい価格帯で質の高い花を購入することができる

 無機質でインダストリアルな雰囲気のインテリアの中に、旬を迎えた色とりどりの花や観葉植物、作家物の花瓶が並んでいる。相反する要素が溶け合ったディスプレイから、飾り方の新たなヒントを得られそう。隅々まで清潔な店内は、フレッシュな草花の香りに満たされており、思わず深呼吸をしたくなるほど。麻布近辺にありそうでなかった、デザイン性に富み、ギフト、自分用、オフィス用などどんな用途にも応えてくれる花屋。感度の高い大人のための店舗として、ぜひお気に入りアドレスに加えてみては。

画像: 入口を入ると、左右に色鮮やかな花々と豊かなグリーンがディスプレイされ、どこを見ても発見がある

入口を入ると、左右に色鮮やかな花々と豊かなグリーンがディスプレイされ、どこを見ても発見がある

MIDORI 麻布店
ミドリ アザブテン
住所:東京都東麻布2-14-11 HOYO東麻布1F
電話番号:03-5797-7686
営業時間:12:00〜18:00
定休日:日曜日
公式インスタグラムはこちら

参考文献:『花と短歌でめぐる 二十四節気 花のこよみ』株式会社KADOKAWA
『くらしのこよみ 七十二候の料理帖』平凡社
山下景子『二十四節気と七十二候の季節手帖』 成美堂出版

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