BY JOHN WOGAN, ILLUSTRATIONS BY AURORE DE LA MORINERIE, TRANSLATED BY IZUMI SAITO
「僕はいわゆる“休暇”というものをとったことがない。その暇があったら、とにかく車を走らせていたよ。アイオワ、インディアナ、さらに南部のどこかの町へ、蚤の市を見て回りながらね。この旅で僕は、自分がアメリカという国についていかに無知であったかを学んだ。コレクションするのは15年程前にやめてしまったけれど、それでも“特別な”バッグに出会ったら今でも手にとってしまうだろうね」。そんな彼の書評とエッセイをまとめた最新作『ニア・デス・エクスペリエンス』が、2018年6月に出版された。
「蜂の巣フォルムの形をしたこのバッグは、僕の著書『ア・サートン・スタイル』でも触れているルラヴェレン社のアイコン的バッグなんだ」

黄色のアセテートハンドバッグ/ルラヴェレン・ニューヨーク社製, 1951-54年頃
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ラインストーンの縁飾りが付いたグレーのルーサイトバッグ/フロリダハンドバック社製, 1955-57年頃
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「透明なボディの中に花や果物を入れて装飾するのが、当時の流行だった」

ぶどうの飾りが付いたボックス型ルーサイトバッグ/メーカー・年代不明
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「僕が初めて手にしたピラミット型バッグのひとつ。これに出会ったときは衝撃を受けた。今までにない新しさで、斬新な軽やかさを感じたよ」

ネイビーパールのピラミット型ルーサイトバッグ/ウィルアーディー・オブ・ニューヨーク社製, 1954年頃
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