ブルゴーニュの名門5ドメーヌから、オーナーや醸造家などのヴィニュロンヌ(女性のワイン生産者)たちがグループで来日。彼女たちに特別に時間をとってもらい、近年、女性の活躍が著しい“ブルゴーニュの現在”について聞いた

BY KIMIKO ANZAI, PHOTOGRAPHS BYSHINSUKE SATO

画像: Eric de SUREMAIN / Monthelie 1er Cru Sur la Velle 2013 現当主はエリック・ド・シュルマンで、ドミニクはその妻。エリックの母はピュリニー・モンラッシェの名門ルフレーヴ家の出身で、名醸造家アンヌ・クロード・ルフレーヴの影響を受け、1996年から栽培もビオディナミを実践、2003年にエコセールを取得。モンテリーらしいチャーミングなスタイルは評価が高い。「モンテリー プルミエ・クリュ シュル ラ・ヴィル」は緻密なタンニンとピュアな酸味が印象的(写真はドミニク・ド・シュルマン)

Eric de SUREMAIN / Monthelie 1er Cru Sur la Velle 2013
現当主はエリック・ド・シュルマンで、ドミニクはその妻。エリックの母はピュリニー・モンラッシェの名門ルフレーヴ家の出身で、名醸造家アンヌ・クロード・ルフレーヴの影響を受け、1996年から栽培もビオディナミを実践、2003年にエコセールを取得。モンテリーらしいチャーミングなスタイルは評価が高い。「モンテリー プルミエ・クリュ シュル ラ・ヴィル」は緻密なタンニンとピュアな酸味が印象的(写真はドミニク・ド・シュルマン)

 彼女たちに、ブルゴーニュの生産者から見たブルゴーニュワインの魅力を聞いてみた。

「エレガントなだけではない、パワフルな魅力があることね。フィネスと複雑味にあふれているわ」(ソフィー・ムニエ)
「テロワールの多様性。ワインの好みはみんな違うけれど、ブルゴーニュなら、絶対に自分好みの1本が見つかるはずよ」(アンヌ・モレ)
「家族経営の造り手が多いことね。それぞれのドメーヌには、前の世代から受け継いだ物語があるの。それは、ブルゴーニュワインの歴史でもあるのよ」(ドミニク・ド・シュルマン)
「そう、歴史はブルゴーニュにとってとても大切なことよ。ブルゴーニュは、中世からワインを利用して国を動かしていた。“ワイン・プロモーションの先駆者”でもあったの」(ナタリー・トロ)
「加えて、素晴らしいのは“人”ね。みんな、この土地を愛している。その思いが、ボトルに込められていることでしょうね」(ビーズ・千沙)

画像: TOLLOT-BEAUT / Corton Grand Cru 2013 特級畑や一級畑のないショレ・レ・ボーヌにありながら、 “偉大なドメーヌ”と称される。歴史は19世紀末に遡り、1921年には元詰めを始めている。現在、ドメーヌは、三兄弟のそれぞれの子どもたちによってファミリー経営がなされている。ナタリー・トロはそのひとり。「コルトン グラン・クリュ」はドメーヌの誇りであり、タンニンがやわらかく、洗練されてエレガント。ヴィンテージごとのブレも少ない(写真はナタリー・トロ)

TOLLOT-BEAUT / Corton Grand Cru 2013
特級畑や一級畑のないショレ・レ・ボーヌにありながら、 “偉大なドメーヌ”と称される。歴史は19世紀末に遡り、1921年には元詰めを始めている。現在、ドメーヌは、三兄弟のそれぞれの子どもたちによってファミリー経営がなされている。ナタリー・トロはそのひとり。「コルトン グラン・クリュ」はドメーヌの誇りであり、タンニンがやわらかく、洗練されてエレガント。ヴィンテージごとのブレも少ない(写真はナタリー・トロ)

 5人のヴィニュロンヌのワインは、溌溂としてエレガントそのもの。もし、親しい女友達との集まりにワインを選ぶなら、この5ドメーヌのワインだろうか。華やかで凛とした美しさのあるワインは、飲む人に元気と勇気を与えてくれるに違いない。

問い合わせ先
ラック・コーポレーション
TEL. 03(3586)7501
公式サイト

※「ビオロジック」とは化学肥料や農薬、除草剤をいっさい使用しない農法のこと。オーガニックや有機農法を意味する。「ビオディナミ」は、「ビオロジック」に加え、ビオディナミ幡種カレンダーにのっとって行う農業のこと。種まきや収穫などの作業は、月や星の運行に沿って行われる。肥料は牛糞やハーブなど、自然界に存在するもののみを使用。「ビオディナミ」は人智学のルドルフ・シュタイナーによって提唱された

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