京都生まれ、京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!そんなアマジュンこと天野準子の絶品満腹口福アドレス。今月は、「路地奥の店」を紹介。第1弾は「ジャスト食品」へ

TEXT & PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO

河原町「ジャスト食品」

画像: 韓国の路地裏に迷い込んだ気分

韓国の路地裏に迷い込んだ気分

 京都の街を歩いていると、建物と建物の間にある奥に長い路地に出会う。路地(地元の人はろーじと呼ぶ)の先は突き当たり(京都弁で言うどんつき)になっているところが多く、路地を歩く時は、迷路のようなわくわく感に包まれる。2025年1月にオープンした「ジャスト食品」も路地の入り口からドキドキさせる店だ。
 と、言うのも、四条河原町から徒歩7分、賑やかな寺町通から路地を見ると、目線の先にアヒルのライトが現れる。

画像: 「看板は置きたくないけど、寺町通からもわかる目印がほしくて」と、昔は物置として使われていた場所に古道具市で買ったライトをディスプレー

「看板は置きたくないけど、寺町通からもわかる目印がほしくて」と、昔は物置として使われていた場所に古道具市で買ったライトをディスプレー

 そして、さらに進むと、ガラス扉や窓にはハングル文字が貼られている。そんな謎だらけの店の正体は、カメック的韓国酒場。「韓国では、食品を売っている小さな商店の店内や軒先で飲むことをカメックって言うんですが、その雰囲気が大好きで」と、オーナー全敞一さん。
 全さんは京都で[ピニョ食堂]をはじめ、さまざな韓国の食文化を伝える店を展開していて、こちらは7店舗目となる。
 業務用冷蔵庫の前にテーブル席を配置し、壁に並ぶメニュー表はハングル文字に。テレビも備えられていて、カメックの気軽さが再現されている。

画像: 日本語メニューもあるので安心を

日本語メニューもあるので安心を

 メニューには、チヂミやスパムエッグなど、お酒のアテが勢揃い。韓国ではお馴染みの自動でインスタントラーメンを作ってくれるマシーンもあり。店には袋麺が並び、好きな麺とスープを専用容器に入れてマシーンにセットすれば、自動で水が注がれ、ぐつぐつと温められ、5分で完成する。

画像: インスタント麺が完成した後、ニラや卵をトッピングしてもらえる。「韓国ラーメン」¥800

インスタント麺が完成した後、ニラや卵をトッピングしてもらえる。「韓国ラーメン」¥800

 看板メニューには韓国では専門店も多いフライドチキンも。軍手とビニール手袋を装着し、手でさきながら豪快にかぶりつくのも楽しい。

画像: フライドチキンはプレーンのほか、ニンニクや背脂を使ったタレがかかったパンチの効いたバージョンもあり。「ニンニク背脂マシマシ半羽からあげ」¥1,900

フライドチキンはプレーンのほか、ニンニクや背脂を使ったタレがかかったパンチの効いたバージョンもあり。「ニンニク背脂マシマシ半羽からあげ」¥1,900

 京都らしい路地奥を進んだ先にローカル感満載の韓国。このギャップに心がくすぐられる店だ。

画像: 店内から窓の外を見ると、寺の境内というのもおもしろい

店内から窓の外を見ると、寺の境内というのもおもしろい

「ジャスト食品」
住所:京都市下京区京極町515-6 
営業時間:14:00〜22:00LO(土・日は喫茶営業終了後バー営業あり17:00〜22:00)
定休日:木曜・第三水曜
TEL. なし
公式インスタグラムはこちら

画像: 天野準子 生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

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