BY JUNKO ASAKA, PHOTOGRAPHS BY SHINSUKE SATO
ヒノキといえば、新築の日本家屋や温泉宿の湯舟を思い浮かべる方が多いだろう。日本を象徴する清澄なその香りは、鼻孔から体内までを浄化してくれるようにすがすがしい。
60年代の創立以来、北欧を中心としたヨーロッパ家具の輸入販売の先駆けとして日本のライフスタイルを革新してきたアクタスから、このほど天然のヒノキを使ったリラックス&セルフケアグッズ「Relaxin’(リラクシン)」が発売された。2010年にストアブランド「SLOW HOUSE(スローハウス)」をローンチして以来、ボディケアアイテムも取り扱うアクタスのオリジナル商品だ。
なぜヒノキなのか? 用いられたヒノキは、岐阜県中津川市の通称“木曽ヒノキ”。正式名称は東濃(トウノウ)ヒノキといい、伊勢神宮の外宮のご神木になるなど、古来、日本銘木のひとつとされる。一方、中津川市のみならず日本の林業全体が抱える問題として「林地残材」がある。本来、森林の保全・生育は大きなコストと人手を要するものだが、後継者不足や林業従事者の高齢化が進み、また海外からの安価な木材の輸入にも押されて、日本の森林の多くは荒廃の危機にあるという。そうした中、森林管理のために欠かせない間伐のあと、そのまま放置された木や枝によって森が荒れてしまうという現象も生じているのだ。
木の家具を扱うアクタスはこうした問題に着目し、中津川の人々と連携して間伐材や製剤の際に出る端材を活用するアイテムを開発。こうして生まれたのが「Relaxin’」である。
ラインナップは3ライン、全14品。「SORA」は、油分の多いヒノキを水蒸気蒸留しヒノキ本来の成分を凝縮したエッセンシャルオイルに、ユズやレモンなど柑橘の爽やかな香りを加えたライン。「KAZE」はミント・パイン・ベルガモットなどを加えたまろやかな香りで、それぞれハンドクリームやネイルバーム、ボディスクラブ、バスソルト、アロマオイルが揃う。
ヒノキそのもののフレッシュな芳香なら「HIKARI」がおすすめだ。ヒノキを削ったチップやシェイブ(薄くスライスしたもの)、ウッドボールは、いずれもバスタブに入れたり、クローゼットや枕元に置いたりしてリフレッシュメントに。チップとシェイブは1カ月、ボールは乾燥させて5回が芳香の目安だが、チップは「SORA」や「KAZE」のアロマオイルをたらして、ルームフレグランスとしても楽しめる。
全国22店舗のアクタス直営店、ディーラーショップやライセンスショップのほか、アクタスオンラインでも発売中だ。
そもそもヒノキには、森林浴的なリラックス効果によるストレス緩和をはじめとして、抗ウイルス・抗菌や消臭作用、血行促進や疲労回復といった健康作用まで多彩な効用があるという。試しにバスソルトやチップのサシェを入れて入浴すると、湯上りに全身がヒノキの香りに包まれ、バスルームに残るほのかな香りも、胸いっぱいに吸い込みたい心地よさだった。
パッケージやボトルも、アクタスならではのすっきりと洗練されたデザイン。ヒノキの香りに身も心も癒される日本ならではのリラックスアイテムは、忙しい毎日を送る人への贈り物としてもおすすめだ。
問い合わせ先
アクタス
TEL. 03(5269)3207
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