恋愛映画の金字塔『男と女』。公開から半世紀以上を経て、このほど続編が公開される。チャーミングでバイタリティ溢れる82歳、クロード・ルルーシュ監督にスペシャルインタビュー

BY KURIKO SATO

 フランスの名匠、クロード・ルルーシュ監督の名を、かつて世界に知らしめた不滅の恋愛映画、『男と女』から53年。再びオリジナル・キャストで続編が作られるという、“奇跡”が起こった。

 主演のジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメ、そして監督の3人ともが80代というトリプル・シルバー・チームによる新作『男と女 人生最良の日々』は、穏やかななかにも以前と変わらぬ情熱と純粋さを秘め、観る者を永遠のロマンティックな時間に誘ってくれる。このような作品をいかに生み出すことができたのか、ルルーシュ監督に話しを聞いた。

画像: CLAUDE LELOUCH(クロード・ルルーシュ) 映画監督。1937年、フランス・パリ生まれ。ユダヤ系アルジェリア人の家庭に育ち、幼い頃から映画に興味を持つ。報道カメラマンとしてキャリアをスタート。1956年から映画を撮り始める。’66年『男と女』が世界的な大ヒットを記録。カンヌ国際映画祭パルムドールをはじめ、アカデミー賞®外国語映画賞など40以上の賞を獲得。主な監督作に『パリのめぐり逢い』(1967)、『恋人たちのメロディー』(’71)、『愛と哀しみのボレロ』(’81)、『レ・ミゼラブル』(’95)、『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』(2015)など © 2019 LES FILMS 13 ‐ DAVIS FILMS ‐ FRANCE 2 CINÉMA

CLAUDE LELOUCH(クロード・ルルーシュ)
映画監督。1937年、フランス・パリ生まれ。ユダヤ系アルジェリア人の家庭に育ち、幼い頃から映画に興味を持つ。報道カメラマンとしてキャリアをスタート。1956年から映画を撮り始める。’66年『男と女』が世界的な大ヒットを記録。カンヌ国際映画祭パルムドールをはじめ、アカデミー賞®外国語映画賞など40以上の賞を獲得。主な監督作に『パリのめぐり逢い』(1967)、『恋人たちのメロディー』(’71)、『愛と哀しみのボレロ』(’81)、『レ・ミゼラブル』(’95)、『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』(2015)など
© 2019 LES FILMS 13 ‐ DAVIS FILMS ‐ FRANCE 2 CINÉMA

「奇跡は説明しようがありません」。82歳を迎えてもなお、かくしゃくとした様子のクロード・ルルーシュ監督は、笑みを浮かべながらこう語る。
「1966年に『男と女』を作ったときは、まさかこの映画が世界でこれほど成功するとも、こんなに長く人々に愛され続けるとも思っていませんでした。そして今日、50年以上も経て、オリジナル・キャストで続編を作ることができ、なおかつ、一作目と同じようにカンヌ国際映画祭で披露できたのは、まさに奇跡としか言いようがありません」

 たしかに、フランス映画に限らずどこの映画界でも類をみないと言える。名作曲家フランシス・レイによる、あの“シャバダバダ〜”のメロディも有名な『男と女』が、カンヌでパルムドール(最高賞)を受賞したとき、このフランス的な洗練に満ちた大人のラブストーリーを、世界は熱狂的に讃えた。

画像: 日々、記憶が薄れていくジャン・ルイだが、数十年ぶりにアンヌと再会し、かつての思い出が蘇る。いくつになってもチャーミングで、素敵なカップルを体現するジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメの共演が魅せる © 2019 LES FILMS 13 ‐ DAVIS FILMS ‐ FRANCE 2 CINÉMA

日々、記憶が薄れていくジャン・ルイだが、数十年ぶりにアンヌと再会し、かつての思い出が蘇る。いくつになってもチャーミングで、素敵なカップルを体現するジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメの共演が魅せる
© 2019 LES FILMS 13 ‐ DAVIS FILMS ‐ FRANCE 2 CINÉMA

 そして53年後の2019年、再びカンヌの地で披露された新作『男と女 人生最良の日々』は、以前に勝るとも劣らぬ興奮をもって迎えられたのである。もっとも、バラ色の出来事ばかりだったわけではない。じつは一作目の続編にあたる二作目、『男と女Ⅱ』(日本公開1986年)は、批評家から酷評され、興行的にも失敗に終わっている。ルルーシュはこう回想する。

「二作目はまだ早すぎたのです。わたしは主人公たちがもっと年齢を経るのを辛抱強く待つべきだった。ただし三作目をいつか作ろうと思っていたわけではありません。きっかけは『男と女』の50周年を記念して、ふたたびジャン=ルイとアヌークとともにオリジナルを観直したことでした。映画を観ながら、彼らが楽しそうに囁きあったり、笑ったりしているのを見て、もう一度、彼らを映画のなかで再会させたいと思ったのです。

 

This article is a sponsored article by
''.