さまざまな分野で日本の知の世界を引っ張る4人の女性たち。研究への熱意と自信に満ちた彼女たちの姿は輝いている

PHOTOGRAPHS BY YASUTOMO EBISU, STYLED BY NAOKO SHIINA, EDITED BY JUN ISHIDA

画像: 春らしい明るいベージュのジャケットに挑戦。「仕事では濃いめの色を着ることがほとんどですが、淡い色合いも新鮮ですね。ジャケットを着るときはスカートを合わせることで、適度に女性らしさを出そうと心がけています」 ジャケット ¥415,000、ドレス ¥277,000 アクリスジャパン (アクリス) フリーダイヤル: 0120-801-922

春らしい明るいベージュのジャケットに挑戦。「仕事では濃いめの色を着ることがほとんどですが、淡い色合いも新鮮ですね。ジャケットを着るときはスカートを合わせることで、適度に女性らしさを出そうと心がけています」
ジャケット ¥415,000、ドレス ¥277,000
アクリスジャパン
(アクリス)
フリーダイヤル: 0120-801-922

 理化学研究所で植物細胞研究のチームリーダーを務める杉本慶子さん。研究テーマは、植物の発生と再生のメカニズムだ。発生では種から芽生えた植物がどう大きくなるか、再生では傷を受けた植物がいかになくなったものを作り直すかを研究している。

「たとえば、発生、再生のメカニズムを解き明かすことで、優良品種や貴重品種の植物を増やすことができますし、地球全体の環境・食物問題の解決にもつながります。また植物は再生が得意なのですが、その研究は、動物や人間にも応用できる可能性があります」。研究者を目指したのは大学院を卒業してから。植物科学研究で有名なイギリスのジョンイネスセンターで、キース・ロバーツ副所長と出会ったことが大きいと言う。「“サイエンス・ラブ”の方で、科学を信じて楽しんでいました。彼のもとで5年間研究し、この事実を発見したのは自分が最初という瞬間も体験し、生涯の職業と決めました」。

現在は、杉本さん自身もチームを率い、後輩を指導する立場にある。「日本は技術面では世界の最先端レベルにありますが、世界の科学者と対等に議論し、研究を進める研究者は多くないと思います。今の科学は領域が広がっているので、世界のさまざまな人とコラボレートするのが大事。日本の科学のさらなる国際化に貢献したい」

杉本慶子
植物細胞生物学者
すぎもと けいこ●国際基督教大学教養学部卒業後、大阪大学理学研究科で修士号取得。オーストラリア国立大学大学院にて博士号取得後、イギリスジョンイネスセンターで博士研究員として研究に従事。現在は理化学研究所環境資源科学研究センター細胞機能研究チームチームリーダー等を務める。2016年はアメリカのコールド・スプリング・ハーバー研究所主催会議を日本初開催することに尽力

画像: ストライプのニットに、ジャケットとパンツを合わせたコケティッシュなスタイル。「子育て真っ盛りなので、普段は動きやすいパンツスタイルがほとんど。ニットのジャケットは、肩肘張らずにリラックスして着られるのでよいですね」 ジャケット ¥300,000、ニット ¥150,000、パンツ ¥158,000 ジョルジオ アルマーニ ジャパン (ジョルジオ アルマーニ) TEL: 03(6274)7070 靴/本人私物

ストライプのニットに、ジャケットとパンツを合わせたコケティッシュなスタイル。「子育て真っ盛りなので、普段は動きやすいパンツスタイルがほとんど。ニットのジャケットは、肩肘張らずにリラックスして着られるのでよいですね」
ジャケット ¥300,000、ニット ¥150,000、パンツ ¥158,000
ジョルジオ アルマーニ ジャパン
(ジョルジオ アルマーニ)
TEL: 03(6274)7070
靴/本人私物

 建築界でいち早く「シェア」の概念に注目し、新しいコミュニティのあり方を提案する空間づくりで注目を集める建築家の成瀬友梨さん。2007年に猪熊純氏と建築事務所を立ち上げ、2009年からシェアの考えを取り入れた空間づくりに取り組むようになった。

「当時、世間ではシェアハウスが広まり始めていましたが、建築界ではまだ見向きもされない状況でした。建築は、働く場所はオフィス、勉強する場所は学校、一人暮らしの場所はワンルームマンションと、機能ごとに整理され造られてきました。でも、部署ごとに割られたオフィスでは新しいことが生み出せないし、高齢者だけが住む福祉施設は居心地が悪い。機能別に分けた空間の限界に気がついたのです」。

成瀬さんは、シェア空間に建築家が関わることで、より心地よい空間ができるという。「人と一緒に住むことが得意な人もいれば、苦手な人もいる。心地よい距離感を設計で作り出すことにより、心理的な壁は下げられます」。さまざまな種類の人々が出会う場所をつくることで生まれる新しい関係や可能性。それは街づくりにも適用できる考え方だ。「先の見えない時代といわれますが、先も問題も見えている。新しい段階に入る社会に求められる空間のあり方を考えていきたいと思います」

成瀬友梨
建築家
なるせ ゆり●東京大学大学院工学系研究科建築学専攻、博士課程単位取得退学。2007年猪熊純氏とともに成瀬・猪熊建築設計事務所を設立。2010年より東京大学大学院工学系研究科助教を務める。主な作品に「KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)」(2014)、「豊島八百万ラボ」(2016)など。東日本大震災で被害を受けた陸前高田市に設計したコミュニティカフェ「りくカフェ」では、地元民とともに運営も手がける

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