RECIPE BY KEIKO NAGAE, PHOTOGRAPHS BY MANA LAURENT, TEXT BY MIKA KITAMURA
![画像: フォークでシャリシャリと削り、グラスに盛って。ミントやライムの皮をすりおろしてのせる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783302/rc/2023/07/28/cae144bb0b11cb63772734fa53d8bc54bb95f640_large.jpg#lz:xlarge)
フォークでシャリシャリと削り、グラスに盛って。ミントやライムの皮をすりおろしてのせる
夏のおやつに、デザートに、シャリシャリの冷たいグラニテはいかが。
「フランスのレストランで、料理の合間にお口直しとしてお出しするのがグラニテです。最近の傾向として、お口直し的な存在が必要とされなくなり、登場頻度は減りましたね。でもこのグラニテ、実は家庭でも簡単に作ることができるうえ、シャリッとした食感が暑い季節にぴったりです」と長江さん。
グラニテ(Granité)とは、フランス語で、‟花崗岩のようにザラザラした”という意味だが、ルーツはイタリア・シチリアの氷菓「グラニータ(granita)」だと言われている。シチリアでは夏の朝食に、ブリオッシュと呼ばれるふわふわのパンにグラニータを挟んだり、溶けかけたグラニータにブリオッシュを浸したりして食べるのだとか。
シロップにレモンやライムなどの果汁、バニラビーンズのサヤやハーブを加え、冷凍庫で凍らせるだけ。長江さんのおすすめはライム風味。ライムはレモンほど酸味が強くないので、皮も果汁もたっぷり使って、口の中に広がるキリリとした爽やかな酸っぱさを楽しめる。もちろん、レモンやゆず、かぼすなどの柑橘類で作ることもできる。
固めたものをフォークで削るだけなので、氷の粒々感も楽しめる。暑さ疲れの脳をシャキッとリフレッシュしてくれるグラニテ。冷凍庫にぜひ常備してほしい。
![画像1: パリのパティシエ
長江桂子さんにお菓子を習う
Vol.7 グラニテ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783302/rc/2023/07/28/4b02daf2c490c388dcd2c6d6a9d591f85bfedb90_large.jpg#lz:xlarge)
材料
水 400g
グラニュー糖 100g
ライム* 1個
タネを取り出した後のバニラビーンズのサヤ** 1本
飾り ミント、ライム
*レモン、柚子などの柑橘類でもOK
**バニラビーンズのタネを取り出した後のサヤを洗って乾かして保存しておく。なくてもよい
作り方
![画像1: 作り方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783302/rc/2023/07/28/be33f1fe9b42f274a4bf774a11960293e96398d3_large.jpg#lz:xlarge)
1 水とグラニュー糖を鍋に入れる。ライム1個分の皮をすりおろしながら加える。
![画像2: 作り方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783302/rc/2023/07/28/d2c990c1be1f2022f7df1c9fceaec8f0f2f919ad_large.jpg#lz:xlarge)
2 1にバニラのさやを加え、中火にかけて混ぜながら沸かし、火を止める。バニラのサヤがなければ、ミントやバジル、ローズマリーなどのハーブ類を加えても。もしくは、バニラのサヤやハーブを加えないプレーンな味にしても。
![画像3: 作り方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783302/rc/2023/07/28/54cf4aa3b40b29c0fd69214dc3f91e81a4342288_large.jpg#lz:xlarge)
3 2に蓋をして、常温になるまでおく。蓋をしないと香りが飛んでしまうので、必ず蓋をし、香りを閉じ込める。
![画像4: 作り方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783302/rc/2023/07/28/67b8a480f477b766ae6d6fe0aa1694416a4c4268_large.jpg#lz:xlarge)
4 1で使ったライムの果汁を絞る。ライム1個分で果汁は約50g。3が常温に戻ったら果汁を加える。
![画像5: 作り方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783302/rc/2023/07/28/00f5bf55c4a8f1ffe05f23a74f172d09421d3fc1_large.jpg#lz:xlarge)
5 密閉容器に4を移し入れ、冷凍庫で1時間以上冷やして凍らせる。フォークで削り、器にもり、ミントやライムの皮のすりおろしなどを添える。
長江桂子(ながえ・けいこ)
学習院大学を卒業後、ソルボンヌ大学に留学。ル・コルドン・ブルーでディプロマを取得。「ラデュレ」を経て、ロンドン「スケッチ」のオープニングスタッフに。2003年ヤニック・アレノ率いる「オテル・ムーリス」、2004年「オテル・ランカスター」シェフパティシエ、2008年パリ「ピエール・ガニェール」シェフパティシエを歴任。2012年、ガストロノミー界のコンサルティング会社「AROME」をフランスで設立。パリを拠点に、世界各地にて菓子ブランドや店舗の立ち上げ、商品開発、技術指導、監修などを手がける