RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA

ミニサイズの春巻きの皮を使って、小さめに作るのがおすすめ。普通サイズの皮なら、半分に切って使う
「常温から徐々に油の温度を上げて、カリッサクッの食感に」
有元葉子さんに習う‟揚げ物“。第1回はフライドポテトを、第2回はミラノ風カツレツを習った。第3回は、常温の油に入れて揚げていくカリカリ、サクサクの春巻き。少なめの油でじっくり揚げていく方法をご紹介する。
「ゆっくり揚げれば、時間をかけた分、水分が抜けていくので、カリッとした仕上がりになります。低めの温度で揚げますから焦げませんし、具材を春巻きの皮で包んであるので、油もはねません。油が多すぎると、春巻きが油の中でぐるぐる回ってしまいます。そのため、油をひたひたよりも少なめにします」。
鍋に敷き詰めるように春巻きを入れても大丈夫。しばらくは触らず、泡が小さくなってしゅわしゅわという音になったら、裏返して同様に揚げる。全体においしそうな揚げ色になったら出来上がり。何回かに分けて揚げる場合は、一旦火を消して、温度を下げてから同様に揚げる。
チキンや肉だんごなどを揚げるときも同じようにすれば、表面がカリカリに。熱々がおいしいので、すぐ召し上がれ!
<材料(作りやすい分量)>
春巻きの皮(ミニ) 1袋(10枚)
小麦粉 適量
玉ねぎ(小) 1個
桜えび 40g
太白ごま油
塩
<作り方>

1 玉ねぎは皮をむき、半分に切り、薄切りにする。小麦粉と水を同量ずつ合わせ、糊を作る。バットに玉ねぎ、桜えびをそれぞれ用意し、春巻きの皮を1枚ずつはがしておく

2 まな板の上に春巻きの皮を写真のように置き、真ん中より手前に玉ねぎと桜えびを乗せる。奥の角に糊を置く

3 手前から皮をかぶせ、空気を抜くようにきつく巻いていく。途中で左右の皮を内側に折りたたんでから巻き、最後にのりでしっかり留める

4 春巻きを鍋に詰めて入れ、春巻きの背中が覗くくらいの量の油を鍋に入れ、中火にかける

5 ゆっくり揚げ、両面がきつね色になったら油から引き上げる

6 網の上にのせて油を切り、熱々のうちに塩を振り、器に盛る

有元葉子(ありもとようこ)
料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。
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