RECEPI BY TOMOKO NAGAO, PHOTOGRAPHS BY TAKAKO HIROSE, TEXT BY MIKA KITAMURA

猛暑で疲れた体を整えるのに黄金の組み合わせ、冬瓜と豚肉を
暑さがまだまだ続くこの頃。夏バテ対策にはカリウムをはじめ、カルシウムや食物繊維、ビタミンCも豊富な冬瓜がおすすめ。淡白な味わいを活かして、肉や魚、だしと組み合わせれば、素材の旨みが際立つ。
「この時期だけのものなので、いま食べておきたい野菜です。青くささを消すために下ゆでしてから調理することが多いのですが、私はそのまま火を入れていきます」と長尾さん。
豚肉を合わせて味わいと量にボリュームをつけたスープは、メインディッシュにもなりそう。「沸騰したスープに加えると豚肉が硬くなってしまうので、弱火にしてさっと煮るだけに。もしくは火を止めてから豚肉を加えてもいいでしょう。ゆらゆらと菜箸で動かして、色が変わったら火が通った証拠です」。
生姜の絞り汁にオリーブオイルを加えた「生姜オイル」は、淡白な味わいのスープに味のメリハリを付けてくれる。少し多めに作って、冷奴や和えものなどにも。長期保存はできないので、3日ほどで食べ切って。
枝豆がなければ、ズッキーニや万願寺とうがらし、ゴーヤーなどを小さめに切って加えても。夏の名残りの味を楽しみながら、秋に向けてのパワーを蓄えましょう。
<材料3〜4人分>
冬瓜 1/4個/ひと口大の扇形に切る
バラ肉薄切り 200g/3等分に切る
枝豆さやつき 約250g
生姜のすりおろし 小さじ山盛り1
醤油 小さじ1弱
塩 少々
オリーブ油 少々
昆布 10cm角1枚

鍋に800mlの水と昆布を入れて、20分ほどおいておく。冬瓜は縦に2等分し、横に3cm幅に切り分け、種とワタを切り取る。皮を包丁でそぎ、ひと切れを3等分に切り分けると、ひと口大の扇形になる。

鍋を弱めの中火にかけ、昆布がゆらゆらとして温まってきたら冬瓜を入れる。軽く塩を加えてふつふつと軽く煮立たせながら20分ほど煮る。

生姜のすりおろしを茶漉しに入れ、スプーンでボウルに濾し入れる。オリーブオイルを加えて、よく混ぜ、「生姜オイル」を作る。

枝豆は洗い、3分ほどゆでてざるにあげ、粗熱をとって実を取り出し、ごく軽く塩を振る。

冬瓜に透明感が出て、竹串を刺してすっと通ったら醤油を加えて混ぜる。枝豆を入れ、いったん煮立ててから弱火にする。

豚肉を入れ、あくを取りながら煮て、豚肉の色が変わったら火を止める。スープを器に盛り、生姜オイルをかける。
高菜入りご飯を添えて満足感ある食卓を

炊き立てのご飯に高菜漬けと黒ごまを加えるだけの味ご飯。炊き立てのご飯2合分に、粗く刻んだ高菜漬け約50gを混ぜ込んで蒸らすだけ。器に盛り、黒炒りごま約小さじ2を振る。大きな鉢に持って「お好きなだけどうぞスタイル」で。別々に食べてもよし、スープに加えて雑炊風にするのもよし。


長尾智子
フードコーディネーター。書籍や雑誌の執筆、食品や器の企画やディレクションほか、食にまつわる提案を手がける。『料理の時間』(朝日新聞出版)、『ティーとアペロ お茶の時間とお酒の時間 140のレシピ』(柴田書店)ほか、著書多数。自らの目で選ぶオンラインストアSOUP(https://soup-s.shop/)も好評。
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