BY TERUNO TAIRA
インスタ映えを意識した見た目や、過剰なまでの自己アピールが流布されるSNS時代。視覚情報ではどうしても伝えられない、最たるもののひとつに香りがある。視覚が脳に伝わるまでに4〜5段階を経るのに対し、嗅覚はほぼ3段階で、ホルモン系に作用する視床下部や記憶をつかさどる海馬へたどり着くといわれている。
目には見えなくても、いや目には見えないからこそ、香りは認識される以前に、ずっと早く心に働きかけるもの。そしてそれは深く記憶に刻まれる。自分がどういった人間なのかを知らしめるのに、香りほど雄弁なものはない。自分について多くを語るより、自分のアイデンティティとなるような上質な香りをひとつ持っているほうが大人のコミュニケーションにはうまく効く。
だから口ベタな男性ほど香りを味方につけるといい。ビッグメゾンから魅力的なメンズフレグランスが続々リリースされている。視覚に頼らない、嗅覚でのアピールにはもってこいだ。