京都生まれの京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!と、長きにわたり業界の人々が厚い信頼を寄せる、アマジュンこと天野準子さん。今昔とりまぜ、京都ならではの絶品満腹口福アドレスを教えてもらいます。第ニ回は、滋味深いだしの旨味を気軽に楽しめる「アロウネノ」

TEXT & PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO

 京都の食を支える“だし”。それは料亭や割烹だけにあらず、京都の家庭においても、だしが多用され、旬の食材が薄味に調理されている。今回は、だしの老舗「うね乃」が2021年12月にスタートした惣菜ストア「アロウネノ」を紹介。

京都・五条富小路「アロウネノ」のうね乃弁当

画像: ふたを開けると、だし巻き玉子が1本まるごと現れる。「うね乃弁当」¥1,620

ふたを開けると、だし巻き玉子が1本まるごと現れる。「うね乃弁当」¥1,620

「うね乃」は創業以来120年、添加物を一切使わず、昆布や鰹節といった上質な天然だし一筋の老舗である。販売されている惣菜やお弁当もすべて無添加だ。さらに、商品すべてに天然の旨みが詰まっただしが惜しみなく使用されている。

画像: すべての商品に天然だしを使用。だしの老舗だからなせる技

すべての商品に天然だしを使用。だしの老舗だからなせる技

 おひたしや煮炊きものなど、京都の家庭で昔から食べられているおばんざいもあれば、洋食惣菜もラインアップ。メンチカツやポテトコロッケ、ハンバーグにもだしが使われていて、旨みの底上げがされている。

画像: だし巻き玉子はもちろんのこと、海苔の下に隠れているおばんざい、ごはんにまでもだしが効いた「うね乃弁当」

だし巻き玉子はもちろんのこと、海苔の下に隠れているおばんざい、ごはんにまでもだしが効いた「うね乃弁当」

 多彩な商品のなかでもお勧めは「うね乃弁当」。海苔弁当の上に、形を保つことができる限界ギリギリまでだしを加えただし巻き玉子が1本まるごとのっていて、ビジュアルもかなりのインパクト。海苔をめくると、だしを浸してから昆布をからめて揚げた鶏の唐揚げやさばそぼろ、おひたし、きんぴらごぼうが現れ、さらにごはんまでだしで炊いてあり、だしづくし。
 時間が経つとだし巻きからだしがジワリと溢れ出し、具材や海苔がごはんに馴染んでからいただくのもおいしい。

 新幹線に乗る前に立ち寄り、駅弁がわりに購入するのがおすすめ。店のほど近くには桜並木が美しい鴨川もあり、春にはお花見のお供にも。京都が誇るだし文化を気軽に味わってみてください。

画像: 手軽なだしパックや便利なだし調味料など、自社製品が並ぶコーナーも。

手軽なだしパックや便利なだし調味料など、自社製品が並ぶコーナーも。

画像: イートインコーナーもあり。ワインや日本酒も楽しむことができる。

イートインコーナーもあり。ワインや日本酒も楽しむことができる。

画像: 五条通に面したガラス張りのショップ。京都駅までは車で約5分ほど

五条通に面したガラス張りのショップ。京都駅までは車で約5分ほど

アロウネノ(ALLOUNENO)
住所:京都市下京区本塩竈町557メゾンドール五条1F 
営業時間:11:00~20:00
定休日:火曜
TEL. 075(354)1600
公式インスタグラムはこちら

画像: 天野準子 生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

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