RECIPE BY KEIKO NAGAE, PHOTOGRAPHS BY MANA LAURENT, TEXT BY MIKA KITAMURA
ケークサレはさまざまな具材を入れて焼き上げた「塩味のケーキ」のこと。パンやパウンドケーキとはひと味違い、フランスでは家庭の味として親しまれ、お惣菜としてデリカテッセンなどでも売られている。
「家庭ではパウンド型で焼くことが多いようです。今回はワインのおつまみになるよう、細長いパウンド型で焼いて、ひと口大に切り分けました。小さなマフィン型で焼くのも洒落ているので、そちらもご紹介しましょう」と長江さん。
フランスでは冷蔵庫の余りものを使うことも多く、具材はお好みのものをなんでも、とのこと。ご紹介するのは「スモークサーモン+ケッパー+ディル」。具材を見れば、ワインに合うのは一目瞭然。「家にある野菜にベーコンやハム、ツナ、チーズなど、味のアクセントになるものを合わせれば、組み合わせは自在です。梅干し+サバ缶+大葉のような和素材も合いますよ。水分のある野菜はローストすれば、味が凝縮されますし、生地がベタつきません。例えば、冷凍野菜ミックスは200℃のオーブンで30分ほど焼いてから使います」。
ハム+ほうれん草+玉ねぎ、ベーコン+ズッキーニ+なす、チーズ+キノコ類などは定番。「オリーブだけ、チョリソーだけ、スモークサーモンだけのシンプルなものもいいですね。焼き上がったら、温かいうちにラップで包んでくださいね。しっとり仕上がります」。
これからの気持ちのよい季節、ケークサレとシャンパーニュでアペリティフタイムを楽しんではいかがでしょう。
■材料(230mm x 48mm ×高さ60mm の パウンド型1台分)
<基本生地>
全卵(3個) 160g
塩 1g
胡椒 少々
植物油 80g
牛乳 80g
粉チーズ 30g ※好みのチーズ(ここではパルメザンチーズ)
薄力粉 150g
ベーキングパウダー 6g
<具材>
スモークサーモン 80 g
ケッパー 40g
ディル 16g
トマト(皮ごと8mm角に切る) 120g
<下準備>
・パウンド型にベーキングシートを敷いておく。
・オーブンを170℃に予熱する。
■作り方
1 薄力粉、ベーキングパウダーは合わせてふるっておく。
2 卵、塩、胡椒をボウルに入れ、泡立て器で混ぜる。
3 牛乳を加えてよく混ぜ、粉チーズを加えて混ぜる。
4 ふるっておいた1の粉類を加え、ゴムベラに替えてさっくりと混ぜる。
5 植物油を加えてざっと混ぜる。植物油はオリーブオイル、太白ごま油、菜種油など上質な油がおすすめ。
6 スモークサーモンはひと口大に、ディルはみじんに、ミニトマトは1/2〜1/4に切る。すべての具材を加え、混ぜ過ぎないようにさっくりと底からすくうように混ぜる。
7 6の生地をパウンド型に入れる。数回トントンと持ち上げては台に落とし、空気を抜く。写真は、2本分作ったので、スケールに乗せて量を測りながら入れているところ。
8 170℃のオーブンで10分ほど焼き、表面が少し固まったら縦にナイフで切り込みを入れる。切り込みを入れるのは、中央にきれいに割れ目を入れ、均一に火を通すため。
9 焼き時間はオーブンにより異なる。焼き色がついてもまだ中まで焼けていない場合は、ホイルを被せてきちんと火を入れる。きれいな焦げ目がついて中まで火が通ったら、オーブンから取り出し、台に2~3回トントンと落として型から取り出し、網の上に置く。
10 9を5分ほどおき、まだ温かいうちにラップで包んで常温まで冷ます。
▪️型のバリエーション
小さなマフィン型で焼き上げて、器に盛り、小さく切ったミニトマト、バジルを飾る。
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