BY MIYUKI NAGATA, PHOTOGRAPHS BY JOHN CHAN
ヘアスタイラーを髪に近づけると髪がクルクル巻きつき、あっという間に美しいカールができる――。まるでSF小説のように聞こえるかもしれないが、これらはすでに実用化され、日常に使われている技術だ。テクノロジーの進化は、美容のルーティンにも変化をもたらし始めている。新時代を築くビューティツールはいかにして生まれたのか。開発者インタビューの後編をお届けする。
ウェアラブル美顔器という、まったく新しいカテゴリーを確立したのが「ヤーマン」のメディリフトだ。「美顔器を使うと効果があるのはわかっていても、面倒で続かない。そんな声から“つけるだけでケアできる美顔器”を目指しました」と開発を手がけた吉田は語る。なかでも男女問わず人気を集めるのが、年齢とともに目立つ目の下のたるみをケアする「メディリフト アイ」。「目の下のたるみの大きな原因は、目の周囲にある眼輪筋の衰え。この筋肉は眼窩脂肪をコルセットのように支えていますが、衰えると支えきれなくなって、たるみとなって現れます。だからこそ筋肉からケアすることが必要だと、私たちは考えているのです」。そこで前述の眼輪筋に加え、目尻を引き上げる側頭筋にも着目。電気による刺激で筋肉を運動させるEMSで、このふたつの筋肉を適切に鍛えていく。ヒーターを搭載し、温めながらケアできるのもこの製品の魅力。「温めたほうが筋肉はより動きやすくなりますし、何より温めると気持ちがいい。使い続けていただくために、心地よさは大切な要素です」。
さらに首のシワや筋肉にアプローチする「メディリフト ネック」も新たに登場。「長時間のPCやスマホ使用により、緊張してこわばりがちな胸鎖乳突筋をEMSで動かします。同時に、シワが目立ちやすい首の前側は微弱電流で美容成分の浸透をサポートします。私たちは美容機器だからこそできるアプローチを、追究していきます」