BY LINDSAY TALBOT, TRANSLATED BY CHIHARU ITAGAKI

COURTESY OF AKRIS
「『SPAZIO』誌は50年代にイタリアで散発的に刊行されたアート雑誌で、私は7号すべてを所有しています。アート、文化、歴史、建築がミックスされている、素晴らしい内容です。この雑誌が私をデザイナーにしてくれたのです」

COURTESY OF AKRIS
「このIWCの腕時計は私の曽祖父のもので、のちにおじが譲り受けました。おじは建築家で、私に素晴らしいデザインとは何かを教えてくれた人。彼は亡くなる直前に、これを私に譲ってくれました。もう20年以上も身につけていますよ」

COURTESY OF AKRIS
「このドールサイズのアクリスのウールジャケットは、私のクリエイティブ・ディレクター就任30周年のギフトとしてもらったもの。もちろんダブルフェイスになっています。私はダブルフェイスのジャケットを作るのが大好きですからね。われわれ家族と70年代初頭から一緒に働いている仕立職人が、ハンドメイドで作ってくれました。本当に特別なものなのです」

COURTESY OF AKRIS
「祖母はこの木製チェストにブランドの過去の記録を保存していました。中には、30年代から60年代に至るまでのスケッチ、レースや刺しゅうのサンプルなどが。家族の思い出そのものですね。私はオフィスにこれを置いて、今もアーカイブを参照する際に使っています」

COURTESY OF AKRIS
「アクリス2019年リゾート・ コレクションでは、リップモチ ーフを刺しゅうで表現しました。スレッディングという技術を用いて、ドレープ効果を生み出しています。クチュールで使われるものより、もっと柔らかい糸を使い、最先端のジャージ素材のような質感になりました」

AL TAYLOR,“NO TITLE,” CIRCA 1985 © THE ESTATE OF AL TAYLOR. COLLECTION DEBBIE TAYLOR. COURTESY OF THE ESTATE OF AL TAYLOR AND DAVID ZWIRNER
「2001年に、アーティストのアル・テイラーの未亡人であるデビー夫人が、NYにある彼らのアパートを見学させてくれました。今まで、彼の絵の展覧会はあまり開かれてきませんでした。夫人が機会を厳選していたからです。私は現在、ドローイングや彫刻、『クレヨラ』のマーカーで描いた絵など、彼の作品をいくつか所有しています」