故郷・浜松に生きる家族や友人、また雑誌などでは俳優やミュージシャンらにレンズを向け、その自然な姿を写しとってきた写真家、若木信吾。個展『My Garden』で展示されるのは人物ではなく、花の写真だ。植物たちが生を営む、ありのままの風景が写し取られている

BY MASANOBU MATSUMOTO

 写真家、若木信吾の個展『My Garden』が、11月7日よりライカ京都店2階にある「ライカギャラリー京都」で開催される。ライカ愛好家としても知られる若木。展示されるすべての作品は、新製品「ライカM10-R」で撮られたものだ。

 被写体は、自然に咲き誇る花やその風景。これまで故郷・浜松に生きる家族や友人、また雑誌などでは俳優やミュージシャンらにレンズを向け、その自然な姿を写しとってきた若木にとって、珍しいテーマでもある。花への関心を深めたきっかけは、子どもと一緒に見ていた一冊の図鑑だった。そこで、植物は白亜紀の前半、昆虫など動く生物に花粉を運んでもらえるように花をつけ、進化していったことを改めて知り、自分以外の種に見つけてもらうことで使命をまっとうする花という存在に惹かれていったのだという。

画像: 浜松の中田島砂丘で見つけたというサボテンの花。蕾と花が混合していて、またそれと絡み合うように生える雑草の姿を見て、思わずシャッターを切ったと話す © SHINGO WAKAGI

浜松の中田島砂丘で見つけたというサボテンの花。蕾と花が混合していて、またそれと絡み合うように生える雑草の姿を見て、思わずシャッターを切ったと話す
© SHINGO WAKAGI

「種の保存のため虫たちにアピールするような花、品種改良されて人間のために咲く花。いろんな場所で咲く花を見つけた瞬間を、写真で記録しておきたいと思いました」。そして、約1ヶ月にわたって、カメラを片手に、浜松にある実家や砂丘公園、さまざまな種類の花が入り混じって咲くイングリッシュガーデンなどを撮影して回った。散歩している途中に出会った花もあるという。仕上がった写真は、花にフォーカスしたというよりは、本人曰く「植物全体の営みの風景」を捉えたもの。拡大されたプリントには、花に群がる小さな虫の姿も見つかる。

「プリントの面白さはサイズ」と話す。「小さくプリントすれば、一瞬にして把握できる雰囲気は凝縮できますし、実際のものと同じ大きさもしくはそれ以上に見えるサイズにプリントすると、寄ってみたり引いてみたり、また目を左右横断しながら、その世界にフィジカルに入る体験ができます。それはまるで、大きな地図を広げてみるようなものです」。また撮影時についてこう振り返った。「咲き乱れる花々は、それがずっと続くかのようですが、あっという間にその時期は過ぎてしまいます。いま、写真展を見ると、その花たちが咲いていたことはまるで幻だったかのように思えます」

画像: 会場は、ライカ京都店の2階にある「ライカギャラリー京都」 COURTESY OF LEICA CAMERA JAPAN

会場は、ライカ京都店の2階にある「ライカギャラリー京都」
COURTESY OF LEICA CAMERA JAPAN

若木信吾写真展『My Garden』
会期:11月7日(土)〜2021年2月11日(木)
会場:ライカギャラリー京都
住所:京都府京都市東山区祇園町南側570-120 ライカ京都店 2F
開館時間:11:00〜19:00
休館日:月曜
電話:075(532)0320
公式サイト

 

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