BY ALEXANDER FURY, TRANSLATED BY CHIHARU ITAGAKI
SALVATORE FERRAGAMO
(サルヴァトーレ フェラガモ)
フェラガモのメンズ・クリエイティブ・ディレクター、ギョーム・メイアンによる2回目のショーは、徹底してクラシックなムードだった。

クラシックなつくりのコート 、クラシックなつくりのシャツ、クラシックなデザートブーツとクラシックな男らしさ。
60年代半ばのアラン・ドロンを彷彿させるアイテムが揃った。

フェラガモの伝統の中からデザイナーがフォーカスしたのは、やはりレザー。 靴やバッグはもちろん、ウェアにおいてもレザーアイテムが目立った。特に注目が集まったのは、夏向けの軽くしなやかなレザージャケット。カラーリングはオフホワイト、タバコブラウン、ネイビー、赤茶。
こういった草木染め風トーンがコレクション全体を支配していた。

タイムレスなスタイリングに合わせた靴には、厚い天然ゴムのソールが。カラーパレットは日に褪せたようなパステルブルーやライラック、それに様々な濃淡のサンドカラー。

PHOTOGRAPHS BY CLARA VANNUCCI
ショーのオープニングルックは、ワイド&ボクシーなシルエットの半袖シャツ。このミッドセンチュリースタイルのシャツの胸元には、タツノオトシゴと珊瑚のモチーフが描かれていた。そこには、海にまつわるテーマがほの見える。
インスピレーション源は、映画「太陽がいっぱい」のアラン・ドロン。 より広いテーマとして挙げられるのは、リヴィエラ風リゾート地。フランスかイタリアかどこかのリゾート地のイメージが、軽い素材でできたウェアにカジュアルでノンシャランとしたムードを与えていた。