BY TJAPAN
LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)
Women’s Spring-Summer 2021 Fashion Show | LOUIS VUITTON
© LOUIS VUITTON
ランウェイの舞台は、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンが保有する複合施設「サマリテーヌ」。ガラスドームから空が覗くその最上階で、ルイ・ヴィトンはリアルなショーを開催し、オンラインでもその模様を配信した。デジタルではクロマキー合成技術を駆使。バーチャルな画面越しではグリーンに塗られたランウェイの壁面に、映画監督ヴィム・ベンダースの代表作『ベルリン・天使の歌』(1997年公開)から抜粋したムービーが合成されてみえるという、ユニークな演出が施された。
テーマは、ジェンダーレス(ノンバイナリー)。彼と彼女のどちらにも似合うワードローブとは? マスキュリンとフェミニンの違いを解消できるカッティングとは? ウィメンズ アーティスティック・ディレクター、ニコラ・ジェスキエールは、今季、ジェンダーの区別を解消した先にあるクリエーションの可能性を探求したという。ファーストルックは、VOTE(投票しよう!)の文字がプリントされたスローガンTシャツ。米国大統領選挙を目前に控えたタイムリーなワードだが、性差を区別しない新しいシーンへの呼びかけでもある。コレクションの多くはニュートラルカラーのアイテム。そこにネオンカラーや今季のシグネチャーカラーであるカメレオングリーン、コラージュ風のプリント、そしてスパンコールで個性をプラスするようなスタイルだ。ワイドパンツやビッグシルエットのコート&ジャケットなど性差に関係なく着られるアイテムも多数登場した。
天使と人間が、種の壁を超えて恋をするーー『ベルリン・天使の歌』が撮影されたのは、まだベルリンの街が東西に隔てられていた時代だった。そして本作が公開された2年後、壁は崩壊した。ジェスキエールのコレクションは、新しい時代の幕開けを謳う。

© LOUIS VUITTON
<ルイ・ヴィトン>
1854年、トランク職人であったルイ・ヴィトンがブランドを設立。1896年に考案されたモノグラムが人気を博し、現在でもブランドのアイコンになっている。1997年にはマーク・ジェイコブスをクリエイティブ・ディレクターに迎え、アパレルラインをスタート。スティーブン・スプラウスや草間弥生、村上隆など美術家とのコラボレーションアイテムも世界的にヒットした。現在は、ウィメンズラインではニコラ・ジェスキエールが、メンズラインはヴァージル・アブローがアーティスティック・ディレクターを務めている。
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